
深青の美しいトンボをゲット!中学生昆虫博士が「マルタンヤンマ」を捕まえるコツを伝授!
MOVEラボ研究員 助手しんご「ボクの、観察・研究日記」vol.3
2025.09.27

昆虫から化石まで! 研究者顔負けの観察眼を持つ中学生がレポート!

ボクの採集&観察アイテム
・ウルトラフレーム 極 Ver.Ⅱ60口径
軽く、しならない。何よりとても丈夫で壊れる気がしない。
・志賀昆虫製メッシュ網 60口径
濡れてもある程度乾きやすく、また目が粗いので振りやすい。鱗翅(チョウやガの仲間)を捕まえてもあまり擦れないのでしっかり鱗粉が残る。![]()

美しいコバルトブルーの模様が特ちょうの「マルタンヤンマ」
マルタンヤンマのオスはコバルトブルーの模様が胸部と複眼に入っていて、メスは蛍光黄色の模様が胸部に入っています。また、翅も薄く茶色でとてもかっこいいです。
その美しさは、昆虫研究家の伊藤先生のコラムでも紹介されています。
マルタンヤンマは薄暗いくらいの時間帯に飛ぶので17時半くらいにはフィールドに着くと良いです。18時くらいには低く降りてきて飛んでくれるので、18時から19時くらいまでには結構網が届くチャンスがあります。

18時35分頃に4メートルくらいのところから羽音がしました! ゆっくり網をかぶせてみると、オス二匹、メス一匹の連結でした! しかもメスは半成熟で翅が透明で、なおかつ胴体も成熟と全然色が違います。またオスも成熟したてで翅にも胴体にも傷はありませんでした。



青みが綺麗に見える夕方時間がおすすめ!
この日は成熟したメスを取るべく、再びフィールドへと向かいました。着くとすぐにマルタンヤンマのメスが木道の真ん中をくるくる飛んでいます。落ち着いてネットに入れ、無事に採集できました。
マルタンヤンマのメスは16時半くらいから17時半くらいの黄昏飛行が始まるまで、抽水植物の根元に産卵しています。黄昏飛行しているのを取るより産卵している個体をとったほうが楽かもしれません。


マルタンヤンマは夕方に採ってこその美しさがあるのでぜひとってみてください! 薄暗い中だと特に青の深みが目立ちます。
写真・文/工藤真悟
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