20周年間近の『超星艦隊セイザーX』を大特集!! 安藤拓人/ライオセイザー役 高橋良輔さんも登場!

『ゴジラ&東宝特撮OFFFICIAL MOOK vol.20』は『超星艦隊セイザーX』! 本誌では高橋良輔さんのサインプレゼントも!

テレビマガジン編集部

『ゴジラ&東宝特撮OFFICIAL MOOK vol.20 超星艦隊セイザーX』ではサイン色紙プレゼントも掲載(2024年4月12日締め切り必着)。 ©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京
すべての画像を見る(全7枚)
時は西暦2005年、コスモカプセルの力で地球制圧を企む宇宙海賊デスカルが総攻撃を開始。

この絶体絶命の危機に立ちあがったのは、地球を救うために時空を超えてやってきた未来の戦士たちと、一人の勇気ある地球人の青年。

彼らはセイザーXとして、地球の未来そして全宇宙の未来をかけて戦うのである!

2003年より製作されたTV特撮ドラマ「超星神シリーズ」。

『超星神グランセイザー』『幻星神ジャスティライザー』に続く第3弾は、「艦隊」「X」といったパワーワードで、タイムパラドックスものの小難しさを吹き飛ばす、明るく楽しい家族もの!?

熱血漢でお調子者の主人公・安藤拓人/ライオセイザーを中心に展開される『超星艦隊セイザーX』の魅力に迫ります。
©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京

わかりやすいヒーロー像は猫系デザインの到達点!?

セイザーXといえば、なんといっても主人公・ライオセイザーのマスクデザイン。直球さが実に気持ちいい!

モチーフを「うまいこと」マスクに取り入れる意匠の巧みさに唸らされるタイプのデザインも素敵ではありますが、ライオセイザーの「ライオンでござい!」「強そうでしょ!」「文句あるか!?」と、こちらに口を挟む余地を与えず攻め込んでくる圧倒的な勢いたるや……。

『怪傑!ライオン丸』(1972年/ピー・プロ)から三十数年を経て、猫系マスクもここまできたか! と思わずニヤついてしまいます。

このデザインのわかりやすさが、変身者である拓人のひたすら明るいキャラクターと見事にマッチしていて、地球の未来を背負うという彼のハードな運命を、シリアスになりすぎず描くことにも一役買っているのではないでしょうか。
センターは赤だってだれが決めた!? 「山吹色」のボディカラーから、多人数ヒーローに対するある種のメッセージが聞こえてくるようで無性に応援したくなる。  ©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京

子ども向けに振り切ったコメディ演出!

セイザーXのドラマパートの多くが、拓人の実家「安藤家」の一つ屋根の下で展開されます。

未来からの片道切符でやってきたセイザーXのメンバーたちは、それぞれが背負った過酷な運命と向き合いながら拓人の家族に迎えられ、だんだんと地球の生活にアジャストしていくのです。

宇宙・時間をテーマにしたSFチックでシリアスなドラマが、往年のコント番組を見ているような、座卓や茶簞笥が並ぶ和室・縁側で繰り広げられます。

この謎なまでにシュールな演出が肝となって、番組全体を明るく楽しいホームコメディ調に仕立てています。

中盤、セイザーXに捕まった宇宙海賊の幹部・火将軍ブレアードが、「縁側のポチ」として庭先につながれ洗濯物を干していたり、納豆ご飯を口のまわりにつけながら美味しそうに食べたりと、コメディリリーフとして人気を博したのも後の作品に大きな影響を与えたのではないでしょうか。

12個集めると願いが叶うという「アイテム」を集めながら進行していく物語。

「お手伝いはすすんでしようね!」というような番組の最後に毎回挿入される寸劇や、今ではお馴染みとなった主人公とヒロインによるエンディングのダンスなども含め、「子ども番組」としての特撮ドラマ作りのモデルもしっかり確立していたように思います。
ライオセイザーと共に本誌の表紙を飾るだけのことはあるぞ、ブレアード! 電車で時間を越える「アイツ」を思い出す人も多い!?(赤いし。でもこっちのほうが先)  ©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京

見上げれば今も輝く「超星神シリーズ」!

ただコメディに振り切るだけでなく、物語が進むにつれて明らかになっていく謎や、各キャラクターの「戦う理由」が交錯していくストーリー展開の妙は、これぞタイムパラドックスものの醍醐味!

直近の某特撮番組にもみられたように、主役だけでなく側近(副官)の面々のドラマを丁寧に紡いだこともまた、『セイザーX』という作品全体に一層の奥行きが生まれた要因となっているのではないでしょうか。

「超星神シリーズ」はこの第3弾の『セイザーX』をもって終了となり、結果三部作となってしまいました。

しかしながら、既存作品へのカウンターを目指して製作されたこのシリーズが、今に続く変身特撮ヒーロードラマ製作に大きな楔を撃ち込んだことは間違いありません。

いつかまた東宝のテレビヒーローが復活し、特撮ドラマ界が一段と盛り上がる日がくることを切に願うばかりです!
安藤拓人/ライオセイザーを演じた高橋良輔さん。役者を目指したきっかけから、ドラマ外のあれこれまで当時をなつかしみながら語ってくださった。インタビューは本書で!  ©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京
【書籍情報】
『ゴジラ&東宝特撮OFFICIAL MOOK vol.20 超星艦隊セイザーX』
税込定価 880円
©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京 
『ゴジラ&東宝特撮OFFICIAL MOOK vol.20 超星艦隊セイザーX』(税込定価 880円)発売中!  ©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京

●関連記事

この記事の画像をもっと見る(7枚)
てれびまがじんへんしゅうぶ

テレビマガジン編集部

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga  Instagram:@tele_maga

日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga  Instagram:@tele_maga