20周年間近の『超星艦隊セイザーX』を大特集!! 安藤拓人/ライオセイザー役 高橋良輔さんも登場!
『ゴジラ&東宝特撮OFFFICIAL MOOK vol.20』は『超星艦隊セイザーX』! 本誌では高橋良輔さんのサインプレゼントも!
2024.03.16
この絶体絶命の危機に立ちあがったのは、地球を救うために時空を超えてやってきた未来の戦士たちと、一人の勇気ある地球人の青年。
彼らはセイザーXとして、地球の未来そして全宇宙の未来をかけて戦うのである!
2003年より製作されたTV特撮ドラマ「超星神シリーズ」。
『超星神グランセイザー』『幻星神ジャスティライザー』に続く第3弾は、「艦隊」「X」といったパワーワードで、タイムパラドックスものの小難しさを吹き飛ばす、明るく楽しい家族もの!?
熱血漢でお調子者の主人公・安藤拓人/ライオセイザーを中心に展開される『超星艦隊セイザーX』の魅力に迫ります。
わかりやすいヒーロー像は猫系デザインの到達点!?
モチーフを「うまいこと」マスクに取り入れる意匠の巧みさに唸らされるタイプのデザインも素敵ではありますが、ライオセイザーの「ライオンでござい!」「強そうでしょ!」「文句あるか!?」と、こちらに口を挟む余地を与えず攻め込んでくる圧倒的な勢いたるや……。
『怪傑!ライオン丸』(1972年/ピー・プロ)から三十数年を経て、猫系マスクもここまできたか! と思わずニヤついてしまいます。
このデザインのわかりやすさが、変身者である拓人のひたすら明るいキャラクターと見事にマッチしていて、地球の未来を背負うという彼のハードな運命を、シリアスになりすぎず描くことにも一役買っているのではないでしょうか。
子ども向けに振り切ったコメディ演出!
未来からの片道切符でやってきたセイザーXのメンバーたちは、それぞれが背負った過酷な運命と向き合いながら拓人の家族に迎えられ、だんだんと地球の生活にアジャストしていくのです。
宇宙・時間をテーマにしたSFチックでシリアスなドラマが、往年のコント番組を見ているような、座卓や茶簞笥が並ぶ和室・縁側で繰り広げられます。
この謎なまでにシュールな演出が肝となって、番組全体を明るく楽しいホームコメディ調に仕立てています。
中盤、セイザーXに捕まった宇宙海賊の幹部・火将軍ブレアードが、「縁側のポチ」として庭先につながれ洗濯物を干していたり、納豆ご飯を口のまわりにつけながら美味しそうに食べたりと、コメディリリーフとして人気を博したのも後の作品に大きな影響を与えたのではないでしょうか。
12個集めると願いが叶うという「アイテム」を集めながら進行していく物語。
「お手伝いはすすんでしようね!」というような番組の最後に毎回挿入される寸劇や、今ではお馴染みとなった主人公とヒロインによるエンディングのダンスなども含め、「子ども番組」としての特撮ドラマ作りのモデルもしっかり確立していたように思います。
見上げれば今も輝く「超星神シリーズ」!
直近の某特撮番組にもみられたように、主役だけでなく側近(副官)の面々のドラマを丁寧に紡いだこともまた、『セイザーX』という作品全体に一層の奥行きが生まれた要因となっているのではないでしょうか。
「超星神シリーズ」はこの第3弾の『セイザーX』をもって終了となり、結果三部作となってしまいました。
しかしながら、既存作品へのカウンターを目指して製作されたこのシリーズが、今に続く変身特撮ヒーロードラマ製作に大きな楔を撃ち込んだことは間違いありません。
いつかまた東宝のテレビヒーローが復活し、特撮ドラマ界が一段と盛り上がる日がくることを切に願うばかりです!
【書籍情報】
『ゴジラ&東宝特撮OFFICIAL MOOK vol.20 超星艦隊セイザーX』
税込定価 880円
©️2005 セイザーXプロジェクト・テレビ東京
テレビマガジン編集部
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga Instagram:@tele_maga
日本初の児童向けテレビ情報誌。1971年11月創刊で、仮面ライダーとともに誕生しました。 記事情報と付録の詳細は、YouTubeの『テレビマガジン 公式動画チャンネル』で配信中。講談社発行の幼年・児童・少年・少女向け雑誌の中では、『なかよし』『たのしい幼稚園』『週刊少年マガジン』『別冊フレンド』に次いで歴史が長い雑誌です。 【SNS】 X(旧Twitter):@tele_maga Instagram:@tele_maga