あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「5月12日」(1972年)。
日本初の有人宇宙船・新星号が月から帰還する途中、大気圏突入直前に消息をたつ。TACは新星号の小山パイロットを救出するが、小山は超獣・ブロッケンに乗っ取られていた。
超獣が宇宙飛行士に乗り移る
新星号のコントロールをしているTACの司令室はパイロットの小山と交信していたが、突如船体の表面温度が異常に上昇し、通信が途切れる。小山の新星号は、ヤプールがワニと宇宙怪獣を合成して作り出した超獣・ブロッケンの攻撃を受けていたのだ。さらに、ブロッケンはヤプールの命令で小山の体に乗り移る。
その後、新星号は大気圏に突入するが、機体は炎上しコントロールを失っていた。出動したTACは空中で消火し、ワイヤーで船体を制御。小山は奇跡的に生還した。竜隊長は信頼する小山にTACで開発中の新しいロケットエンジンのテストを依頼する。光速に迫る新型エンジンは、4次元の世界を覗けるかもしれないと話題になった。
小山の家庭は、第2子が生まれるところであり、今は息子の敦がひとりで家の留守を預かっている。北斗と南は小山を敦の待つ家に送り届けたのだった。しかしその夜、敦は小山が布団に入っても手袋を取らないことに気づく。小山は息子にそのことを尋ねられると、「後で取るんだよ」はぐらかす。
その後、夜中に目を覚ました敦が、父親が寝たままはめていた手袋をはずしてあげたところ、その手は目と口のあるおぞましい形に変貌していた。