あの日、あの時、胸躍らせて目撃したのは何だったのか? 今回取り上げるのは「4月23日」(1980年)。
母親を亡くし、父親と年の離れた姉と暮らす「スーパー」というあだ名のススム。学校をサボってローラースケートで遊ぶスーパーを猛は叱るが、彼の家庭はもうすぐ姉が結婚して家を出て、父親が再婚するという複雑な状況だった。同じ頃、地球に2体の未確認飛行物体が飛来。
それは、ケンカをした子ども怪獣とそれを追う親怪獣だった。ウルトラマン80は、この二組の親子が抱える問題を解決することができるのか!?
家庭に複雑な思いを抱えるスーパー
翌朝、猛が担任をしている桜ヶ岡中学校のクラスに入ると、実家がスーパーマーケットを営む「スーパー」というあだ名のススムがいない。他の生徒によると、スーパーは学校をサボってローラースケートで遊んでいるらしく、猛はスーパーを探しに出る。スーパーを見つけた猛は叱るが、スーパーは「世の中なんか、ぶっ壊れちゃえばいいんだ!」と言い放つ。
放課後、猛はスーパーの実家の店を訪れた。スーパーは母を亡くしており、父親と年の離れた姉の3人暮らしだが、3日後に姉は結婚式をするらしい。さらに、父親のお見合い話を進めている女性がやってくる。姉は父親と弟を残して家を出ることを気にかけているが、父親はきれいなお嫁さんをもらってバリバリ仕事をすると意気込んでいた。
スーパーは新しい母親ができることに不満を感じていたのだろうと考えた猛。しかし、父親は娘に気を遣わせることなく嫁にいってもらうため、お見合いの話に乗っているだけで、実際は再婚する気はないという。父親は「ススムの気持ちが大事ですからね。あいつと一緒に気ままにやっていきますよ」と猛に本心を伝えた。