
仮面ライダー誕生55周年記念! 仮面ライダー1号=本郷 猛を演じた藤岡 弘、氏特別インタビュー
『仮面ライダー 究極』を見ながら『仮面ライダー』と人生を語る (2/3) 1ページ目に戻る
2026.06.10
本郷 猛を演じることに
撮影に入る前、石森(石ノ森章太郎)先生の原作漫画を読んだのですが“仮面ライダーが空中を飛び回る場面”に驚いたことを覚えています。「私が仮面ライダーの姿で演じるのはいいけれど、これ(空中アクション)、どうやってやればいんだろう?」と、何もわからず不安を覚えたこともありますね。
ただ、武道の経験があり、擬闘にも大変興味があり、大型二輪免許も所持し、経験があったので、アクション全般には自信もありました。とにかく、「この作品を乗り切らないことには、私の未来はない!」と考え、不安はありましたが、プロのスタントマンたちから学ばせていただきながら、撮影に挑んでいました。
撮影現場のプロフェッショナルたち
生田スタジオの所長さんもそんな1人ですが、当時の映画界には優秀なプロフェッショナルなスタッフが数多くいらっしゃいました。人間の生き様に好奇心を持って取り組み、それぞれの“哲学”のようなものを持ちながら映画制作に取り組んでいくような方たちでした。
小道具はもちろん予算が無いなか、さまざまなアイディアで苦労していました。撮影、照明係の方たちは、日本映画で鍛えたプロの照明技術を駆使し、見事な恐怖の場面を醸し出してくださいました。撮影キャメラマンの皆さんは、自動車のボンネットやオートバイを運転するスタントマンの背中に自身の体をロープで固定し、走行させながら被写体を狙うというアクロバットのような撮影にも挑戦していましたが、すべては“キャラクターのかっこいい映像を押さえて番組をヒットさせる”ための努力だったのでしょう。
大野剣友会の皆さんはすごい連中で日夜、過酷な鍛錬をして擬闘の技を高めて、備えていましたが、それを私にも求めてきましたが、一筋縄ではいかないものでした。高い崖でアクションをしているとき、殺陣師さんが私に「藤岡~っ。絶対に大丈夫だから飛び降りてこい!」と言うんですが、仮面ライダーのマスクは視界が悪いから着地点が見えない。しかもそこには、座布団のような小さなマットが2つ敷いてあるだけなんですよね(笑)。でも、やらないと次に進めないので勘を頼りに飛び降りる。常にそんな感じで撮影に挑んでいました。































