仮面ライダー誕生55周年記念! 仮面ライダー1号=本郷 猛を演じた藤岡 弘、氏特別インタビュー

『仮面ライダー 究極』を見ながら『仮面ライダー』と人生を語る (2/3) 1ページ目に戻る

テレビマガジン編集部

本郷 猛を演じることに

この作品に出会えたことで、本来の“アクティブさが表現できる藤岡 弘、”という俳優になり、それが、後に東宝映画でのハードアクション作品(『野獣狩り』『野獣死すべし 復讐のメカニック』)やスペクタクル作品(『日本沈没』『東京湾炎上』『エスパイ』『大空のサムライ』)、USA映画『SFソードキル』主演、大河ドラマへの出演に繫がっていったんだと思っています。

撮影に入る前、石森(石ノ森章太郎)先生の原作漫画を読んだのですが“仮面ライダーが空中を飛び回る場面”に驚いたことを覚えています。「私が仮面ライダーの姿で演じるのはいいけれど、これ(空中アクション)、どうやってやればいんだろう?」と、何もわからず不安を覚えたこともありますね。

ただ、武道の経験があり、擬闘にも大変興味があり、大型二輪免許も所持し、経験があったので、アクション全般には自信もありました。とにかく、「この作品を乗り切らないことには、私の未来はない!」と考え、不安はありましたが、プロのスタントマンたちから学ばせていただきながら、撮影に挑んでいました。

撮影現場のプロフェッショナルたち

当初は変身後の仮面ライダー1号も、藤岡 弘、氏が演じていた  ©石森プロ・東映 PHOTO/講談社
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『仮面ライダー』の撮影時、東映生田スタジオには各映画会社から“プロフェッショナル”な職人が集まってきました。そんな人たちが、私の“命懸けの芝居に向き合う姿”を見ていたと思うんです。日本の映画界を背負ってきた超プロの技術者が持つあらゆる技術を駆使し、撮影に挑み、不自由なことも多いなか、素晴らしい仕事をこなしていました。

生田スタジオの所長さんもそんな1人ですが、当時の映画界には優秀なプロフェッショナルなスタッフが数多くいらっしゃいました。人間の生き様に好奇心を持って取り組み、それぞれの“哲学”のようなものを持ちながら映画制作に取り組んでいくような方たちでした。

小道具はもちろん予算が無いなか、さまざまなアイディアで苦労していました。撮影、照明係の方たちは、日本映画で鍛えたプロの照明技術を駆使し、見事な恐怖の場面を醸し出してくださいました。撮影キャメラマンの皆さんは、自動車のボンネットやオートバイを運転するスタントマンの背中に自身の体をロープで固定し、走行させながら被写体を狙うというアクロバットのような撮影にも挑戦していましたが、すべては“キャラクターのかっこいい映像を押さえて番組をヒットさせる”ための努力だったのでしょう。

大野剣友会の皆さんはすごい連中で日夜、過酷な鍛錬をして擬闘の技を高めて、備えていましたが、それを私にも求めてきましたが、一筋縄ではいかないものでした。高い崖でアクションをしているとき、殺陣師さんが私に「藤岡~っ。絶対に大丈夫だから飛び降りてこい!」と言うんですが、仮面ライダーのマスクは視界が悪いから着地点が見えない。しかもそこには、座布団のような小さなマットが2つ敷いてあるだけなんですよね(笑)。でも、やらないと次に進めないので勘を頼りに飛び降りる。常にそんな感じで撮影に挑んでいました。
激しいアクションの日々が続く!
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