演じたキュアアンジュの魅力は「ギャップ」声優・本泉莉奈「20年続くプリキュアは敵役も刺さる名セリフが多いんです」

『映画プリキュアオールスターズF』公開記念インタビュー8 キュアアンジュ/薬師寺さあや役(『HUGっと!プリキュア』)本泉莉奈さん

ライター:小川 聖子

写真/大坪尚人(講談社写真映像部)
すべての画像を見る(全7枚)
プリキュア20周年作品となる『映画プリキュアオールスターズF』の公開を記念して、Ane♡ひめ.netでは、キャストのみなさんにインタビューを実施。作品への思い、ご自身が演じたプリキュアへの愛情……みなさんあふれる思いをたっぷり語ってくださいました!

今回は、キュアアンジュ/薬師寺さあや役(『HUGっと!プリキュア』)本泉莉奈さんです!

プリキュア作品のセリフは大人になっても全部刺さります

──まずは、『映画プリキュアオールスターズF』に出演されて感じたことからお伺いしたいです。

本泉さん 『HUGっと!プリキュア』でキュアアンジュを演じていたのが2018年、そこから映画などで何度かお芝居する機会があったのですが、今回『映画プリキュアオールスターズF』に参加してみたら、私の当時の発声と今の発声が少し違っていたみたいなんです。なので、調整する必要がありました。

ただ攻撃シーンや、最後のバトルシーンはよく声が出る分、パワフルに演じられました。それから、キュアアンジュのキャラクターはすぐに降りてくるものがあったので、その点はスムーズでした。
──改めて感じるキュアアンジュの魅力について教えてください。

本泉さん たくさんあるのですが、やっぱり彼女の大きな魅力のひとつは「ギャップ」かなと思います。普段はおっとりとしておとなしそうに見えますが、実は「(工具の)ドリル」が好きだったり、辛いものが好きだったり……意外性があるところにときめきますね。

キュアアンジュではありませんが、私もたまに「しゃべると印象が違うね」と言われることがあって。黙っているとクールに見られるのですが、しゃべり出すと割と騒がしくまくしたてて、(言葉を)噛んじゃうこともあったり(笑)。

そうそう、『HUGプリ』のオーディションではキュアエトワール役を受けたんです。でもスタジオオーディションで、「アンジュもやってみて」とお声をかけていただき演じてみたら、準備しすぎてなかったことがよかったのか、アンジュを任せていただけることになって。フタを開けたら、辛いものが好きなところも似ていたり(笑)、アンジュのほうが自分に合っていたのかな、と思いました。
──他に好きなプリキュアや、影響を受けたプリキュアはいますか。

本泉さん たくさんいるのですが、やっぱりキュアエール(野乃はな)ですね。キュアエールの「なんでもできる! なんでもなれる!」という言葉は本当に響くんです。子どもたちに向けて言っている言葉ですが、大人たちにも突き刺さる言葉だと思います。

大人だって夢をみていいし、今からだってなんでもできるんだよというメッセージは、本当にたくさんの人の背中を押してくれたと思いますし、私自身も大好きです。

プリキュアのお話には、敵側のセリフでも刺さるものがたくさんあるので、自分が励まされたり、ドキッとすることがよくありました。プリキュア側のセリフも、敵側のセリフも、どちらもそれぞれに思いがこもっているからこそ憎めないし、葛藤する。そんな物語が20年も続いているってやっぱり本当にすごいことですよね。
──今のお話にも出ましたが、2004年にスタートしたプリキュアは20周年を迎えます。「20周年への思い」や、長い期間にわたって愛されるプリキュアシリーズの魅力とはどんなところにあると思われますか。

本泉さん 改めて「20年」という数字に驚きます。どのシリーズも、その時代に合ったことをテーマにし、それにじっくり向き合っていますので、子どもたちと一緒に大人も成長していけるような作品になっていると思います。

私自身は『HUGっと!プリキュア』のキャラクターの気持ちを背負う覚悟で頑張らせていただいているので、『映画プリキュアオールスターズF』でも、そんなところを感じていただけたら嬉しいです。

プリキュアQ&A

Q:映画のように、目が覚めて不思議な世界が広がっていたらどうすると思いますか。

まずは二度寝します(笑)。それでもう1度目が覚めてもまだ「夢じゃない!」という感じだったら、人を探したり、高いところに行ってどんなところかを確かめます。
Q:もし選べるなら、どのプリキュアの世界に行ってみたいですか。

迷いますね〜。魔法を使いたいので『魔法つかいプリキュア!』の世界かな。もし魔法を使えるとしたら、 「満腹にならない魔法」を使いたいです。

いろいろな味を楽しみたいからすごく食べるんですけど、普段は途中でお腹いっぱいになってしまうんです。なので、満腹にならずにずっと食べていられる魔法が使いたいです(笑)。
Q:推しプリキュアを教えてください!

それはやっぱりキュアエールですね。うちの子です(笑)。『HUGプリ』は、「応援する」ことがひとつのテーマなのですが、エール自身がものすごく頑張っていて。

でも、それでたまにちょっと無理しちゃうこともある……というエールのお芝居が、引坂(理絵)さんはすごく上手なんです。そんなところも含めて、抱きしめてあげたくなっちゃうんですよね。だから、やっぱりキュアエールですね。

あと、これは「推しプリキュア」ではないですが、私は『HUGプリ』に敵役として出てくる社長(ジョージ)が大好きなんです。過去に戻ってくる動機が切ないし悲しいし、はなちゃんと雨の中で話すシーンなども感慨深いんです。

側から見たら親子ほどの年齢差ですが、見方によっては、社長が未来の奥さんに語りかけているようにも聞こえたりもして……深いんですよね。渋くてカッコよくて、私は大好きです!
Q:「プリキュアとは◯◯」、◯◯に入れるとしたら?

私にとっては「希望」ですね。憧れでもあるし、目標でもあるし、明日を頑張る光にもなるから、「希望」という言葉が一番しっくりきます。
PROFILE

本泉莉奈(ほんいずみりな)
2月4日生まれ。福島県出身。『HUGっと!プリキュア』のキュアアンジュ/薬師寺さあや役を務める。主な出演作に『賢者の孫』のシシリー=フォン=クロード役、『プランダラ』陽菜役ほか。
『映画プリキュアオールスターズF』
2023年9月15日(金) 公開

プリキュア20周年記念となる『映画プリキュアオールスターズF』では、2004年の『ふたりはプリキュア』を含む、全TVシリーズの全プリキュアが集合。

本作の舞台は、プリキュアがバラバラに飛ばされてしまった不思議な世界。それぞれが別の場所で新たに出会った仲間たちと団結し、もとの世界に戻る唯一の手掛かりであるお城を目指し“ワクワクドキドキの大冒険”が繰り広げられる。
©2023 映画プリキュアオールスターズF製作委員会
「だいすきプリキュア! ひろがるスカイ!プリキュア&プリキュアオールスターズ ファンブック vol.3」
発売日:2023年09月15日
価格:1500円(税別)
※『だいすきプリキュア! ひろがるスカイ!プリキュア&プリキュアオールスターズ ファンブック vol.3』(2023年9月15日発売予定)でも関根明良さん&菱川花菜さん&ファイルーズあいさんのスペシャル座談会記事(撮りおろし写真あり)を掲載予定です。ご期待ください。
「プリキュアオールスターズ 缶バッジ セット」
発売日:2023年09月05日
価格:2800円(税別)
次のページへ 本泉莉奈さんの撮り下ろし写真は次ページ!
35 件