親がブレると子どもは混乱する 夫婦で方針は一致させます
勘九郎さん:まず、「これは禁止」「これはOK」という家の方針は、夫婦で一貫させるようにしています。父親と母親で言うことが違うと、子どもたちは混乱してしまいますから。
それから、「これをしたら、これをあげるよ」みたいな……そういう交換条件的なやりかたで何かをさせることは、極力しないようにと話しています。もちろん、それで頑張れる場合はあると思うのですが、あまり見返りを求めるようになって欲しくないので、夫婦ともにそれはやらないようにしたいと。
あとは、学校や習いごとなど、成長するにつれて親の目の届かない場所で生活する時間が増えていますので、「今日どうだった?」みたいなことはしっかり聞くようにしています。大抵、「楽しかったよ」「大丈夫だったよ」で終わってしまうことが多いのですが(笑)。
それでも話しかけることで安心感を感じてもらえると思いますから。何かあったときに、「知らなかった」「わからなかった」とはなりたくないので、少しでもという気持ちで声をかけています。それに、彼らが何かを感じて、それを言葉にすること自体、すごく大切だと思っています。
子どものことは 何かあったときに「知らなかった」ではすまされない
勘九郎さん:そうですね。「今日子どもたちにこんなことがあった」「こんな時はどうしよう」ということは夫婦でなるべく話すようにしています。
疲れて寝てしまいそうな日もあるのですが、妻に起こされることもあります(笑)。
勘九郎さん:そうですね、「なにごとも真剣に取り組む」ということを心がけています。それは仕事もそうですし、遊ぶことに関してもそうです。
子どもたちと遊ぶときも、僕は本当に真剣ですよ! なんでも真剣にやる人が、結局はカッコいいじゃないですか。そんな人間になって欲しいという思いもありますから、まずは自分から。中途半端なことをすると、子どもは見ていますからね。そこは気をつけています。
それとは別に、今僕が気をつけなければと思っているのが、「ジャンクフードが大好き」というところですね(笑)。うちの父はジャンクフードはもちろん、お菓子のようなものも好きではなかったので、そもそも家にそんなものはありませんでしたし、僕も食べたことがなかったのですが……今はね(笑)。
そんなにたくさん食べるわけではないのですが、気をつけようと思っています。
中村勘九郎
中村屋。1981年生まれ。東京出身。歌舞伎俳優。十八代目中村勘三郎の長男。’86年1月『盛綱陣屋』の小三郎で初お目見得、’87年1月『門出二人桃太郎』の兄の桃太郎役で二代目中村勘太郎を名のり初舞台。2012年に六代目中村勘九郎を襲名する。2019年のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』では阿部サダヲとともに主演を務めた。最新情報は、http://www.fernwood.co.jpへ。
小川 聖子
東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。
東京都出身。アパレル系企業に勤務したのちライターに。雑誌やWeb系メディアにてファッション関連記事や人物インタビュー、読み物記事の構成や執筆を行う。長男はついに成人、次男は中学生に。1日の終わりに飲むハイボールが毎日の楽しみ。