ーお子さんがいる家庭では、興味があってもなかなか歌舞伎を観に行けない、という方も多いのですが、なにか方法はありますか。
勘九郎さん:そうですね、歌舞伎の上演時間はすべて観ようとすれば長いですし、お子さんがいるとなかなかお時間が取れないという場合は多いですよね。
そんな場合は、最近は自宅で見られる「配信」も増えましたし、また舞台公演を高性能カメラで撮影し、映像作品としてまとめたものを映画館で上映する「
シネマ歌舞伎」というものもありますので、そんなところから入るのも良いのではないかと思います。
また、エントリーとしては、これは中村屋のことになりますけれど、「
平成中村座チャンネル」というものを2022年1月に開設しています。これは30年にわたる中村屋の記録動画を編集しなおしたもので、そこには僕や七之助が子どもだった頃から密着撮影していただいた、色々な記録映像などもありますので、それを見ると、中村屋の家族がどう繋がっていて、どう成長して来たのかということもわかります。
このようなものを歌舞伎の世界へのひとつの入り口として見ていただくのもいいのではないかと思います。