ナマケモノは自分の体に生えた藻を食べる!? 「とってもふしぎ! おどろきのいきもの」

ほとんど動かない、ナマケモノ 3つの驚きポイントを紹介!

動物学者:今泉 忠明

世界には、とっても不思議な生き物がたくさん! 動物学者の今泉忠明先生に、生き物の驚きの特徴や習性を教えてもらいました。

今回は、ナマケモノ! 1日20時間寝て過ごすなど、不思議でびっくりな特徴をお届けします。

ナマケモノってどんな生き物?

・とても動きが遅い
・何をするにも、木の上
・1日20時間、寝て過ごすことも!
・木の実や葉っぱ、自分の毛に生えた藻を食べます

・カギヅメの本数が、3本のミユビナマケモノと、2本のフタユビナマケモノの仲間に分けられます

全長:40cm〜65cmくらい
原産地:中央アメリカ、南アメリカ

【驚きポイント①】 動くスピードは カメより遅い!?

「ミユビナマケモノ」 写真/iStock
すべての画像を見る(全4枚)
つめをひっかけて、木にぶら下がり、1日の多くの時間を、寝ているかじっとして動かずに過ごします。

動くスピードは時速o.3kmくらいで、リクガメや歩き始めた人間の赤ちゃんよりも遅いんです。生きるためのエネルギーが少なくてすみ、また敵に見つかりにくいからです。

【驚きポイント②】 地上に降りるのは 別の木に移動するときだけ!

写真/iStock
地上には敵が多いので、木を降りるのは命がけ。

食事はもちろん、赤ちゃんを生んで育てるのも、木の上でします。食べる葉っぱが少なくなると、隣の木に移動します。

【驚きポイント③】 実は かくれんぼの達人!

写真/iStock
じーっとして動かないうえに、動いてもゆーっくりなため、敵に見つかりにくいんです。

さらに、毛に生えた藻のおかげで、木の葉っぱと見分けにくくなります。
不思議な見た目や技を持った生き物は、他にもいっぱい!

ぜひ、動物園に観察に行ってみてください。

監修/今泉忠明 イラスト/下間文恵 構成/富岡ゆかこ

この記事の画像をもっと見る(全4枚)
いまいずみ ただあき

今泉 忠明

Imaizumi Tadaaki
動物学者 日本動物科学研究所 所長

1944年生まれ。ほ乳動物学者。東京水産大学卒業後、国立科学博物館でほ乳類の分類を学ぶ。現在、静岡県伊東市にある「ねこの博物館」館長。『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)をはじめ、著書、監修書多数。『MOVEまぼろしの生きもの』『MOVEはじめてのずかん みぢかないきもの』『MOVE危険生物 超クイズ図鑑』監修など。

1944年生まれ。ほ乳動物学者。東京水産大学卒業後、国立科学博物館でほ乳類の分類を学ぶ。現在、静岡県伊東市にある「ねこの博物館」館長。『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)をはじめ、著書、監修書多数。『MOVEまぼろしの生きもの』『MOVEはじめてのずかん みぢかないきもの』『MOVE危険生物 超クイズ図鑑』監修など。