映画「ウィキッド ふたりの魔女」公開! その原点である『オズの魔法使い』を読もう!

ふたりの魔女の友情の物語は『オズの魔法使い』と密接につながっている!? 世界で愛された名作の魅力に迫る!

青い鳥文庫編集部

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2025年3月7日(金)日本公開! 「ウィキッド ふたりの魔女」(主演:シンシア・エリヴォ アリアナ・グランデ)

胸がおどる魔法の世界を舞台に、一度聴いたらきっと大好きになる魔法のような楽曲たち。

そして、善い魔女グリンダと悪い魔女エルファバ──『オズの魔法使い』の知られざる前日譚が描かれるこの作品。ミュージカルで大ヒットを記録した「ウィキッド」が映画化されるとあって、SNSでも大きな話題に!

そんな「ウィキッド ふたりの魔女」をもっとも~っと楽しめるように、今回はその原点となった『オズの魔法使い』についてご紹介します。
青い鳥文庫の『オズの魔法使い ─ドロシーとトトの大冒険─』
作:ライマン・フランク・バーム 訳:松村達雄 絵:烏羽雨 解説:石崎洋司

『オズの魔法使い』ってどんなお話?

あらすじ

ある日住んでいる家ごと竜巻に吹き飛ばされ、ふしぎなふしぎなオズの国へやってきたドロシー。

アメリカのカンザス州に帰るため、偉大な魔法使いオズに頼もうとオズの住んでいるエメラルドの都をめざすことになりました。

一緒に飛ばされてしまった愛犬であるトトはもちろん、脳みそがほしいカカシ、心臓(ハート)がほしいブリキの木こり、そして勇気がほしいライオンも仲間になりみんなで力を合わせて進んでゆきますが……。
つい最近図書館などで読んだ人もいれば、十何年前以上むかしの子どものころに読んだ人もいるでしょう。さらに、読んではいないものの大体のあらすじがわかる方も多いと思います。

『オズの魔法使い』はそれほど多くの人に愛された物語だからです。
青い鳥文庫版『オズの魔法使い ─ドロシーとトトの大冒険─』では、最初に著者であるライマン・フランク・バームのこんな言葉が引用されています。
このお話が、みなさんにとって、いやな思いをしたり、おそろしい思いをすることのない、ただただ、不思議とわくわくがつまった、
新しい妖精物語になっていますように。

 ―L・フランク・バーム
  1900年4月 シカゴにて
この言葉どおり、『オズの魔法使い』はひたすらにわくわくがつまった物語と言えるでしょう。竜巻に乗って家ごと飛ばされるシーンも、おそろしさはほとんどありません。ドロシーなんて、ベッドに入ってすやすやと眠りについてしまうんですから!

さらに、旅の仲間となる脳みそがほしいカカシ、心臓(ハート)がほしい木こり、勇気がほしい臆病なライオンをはじめ、野ネズミの女王やつばさの生えたサル、エメラルド色のサングラスなど、登場するキャラクターやアイテムもわくわくするものがいっぱいです。
かわいくユニークな挿絵がいっぱい。  青い鳥文庫『オズの魔法使い ─ドロシーとトトの大冒険─』より(絵:烏羽雨)

物語の中には映画「ウィキッド」の主人公のひとり・グリンダも登場!

オズの魔法使いの真実を知ったドロシーが最後に頼るのは、映画「ウィキッド ふたりの魔女」でアリアナ・グランデが演じている南の国の善い魔女グリンダです。

南の国をおさめているグリンダは、ありとあらゆる魔女たちの中でいちばんえらいと紹介されています。
王冠を身に着けているのがいちばんえらい魔女、グリンダ。  青い鳥文庫『オズの魔法使い ─ドロシーとトトの大冒険─』より(絵:烏羽雨)

映画「ウィキッド」もうひとりの主人公・エルファバはどこに?

「ウィキッド」のもうひとりの主人公エルファバは、『オズの魔法使い』では名前は登場しませんが、西の悪い魔女としてドロシーの旅を阻む存在として描かれています。

もともとブロードウェイ・ミュージカル「ウィキッド」の原作は、グレゴリー・マグワイアという人が『オズの魔法使い』に影響されて書いたという「ウィキッド ─誰も知らない、もう一つのオズの物語─」ですが、エルファバという名前も、このマグワイアが『オズの魔法使い』原作者であるライマン・フランク・バームの頭文字L(エル)F(ファ)B(バ)から名付けたという説もあるようです。

青い鳥文庫版『オズの魔法使い』書籍の詳細

『オズの魔法使い』はさまざまなサイズで本になっていますが、青い鳥文庫版では、すべての漢字にふりがながついており、かわいくユニークな挿絵もたっぷり! 「はじめて読む名作」にぴったりの一冊です。

さらに! あの『黒魔女さんが通る!!』『JC紫式部』の著者である石崎洋司先生が解説をしてくれています!

『オズの魔法使い』にまつわるお話はもちろん、石崎先生が英語学校の先生だったころの同僚のカンザス州(ドロシーが住んでいたところです)出身の先生が言った言葉など、解説もたのしく読める一冊。

ぜひこれを機会に手に入れてみてくださいね。
『オズの魔法使い ─ドロシーとトトの大冒険─』
作:ライマン・フランク・バーム
訳:松村達雄
絵:烏羽雨
解説:石崎洋司
映画「ウィキッド ふたりの魔女」をきっかけに、オズの世界をもっと楽しみたい方は、ぜひ青い鳥文庫版『オズの魔法使い』でドロシーの冒険を読んでみてください!
もちろん、映画を見に行く前にこの本で予習をするのもおすすめです!

【小ネタ】ブロードウェイ版「ウィキッド」の初代エルファバ役はあの有名ディズニープリンセスでおなじみ!

ブロードウェイ・ミュージカル(アメリカの劇場)で上演され大ヒットした「ウィキッド」。何代にもわたり愛され続ける演目で、さまざまな人がエルファバやグリンダを演じてきましたが、実はオリジナル・キャストである初代エルファバは、みなさんもご存知かもしれません。

それは、「アナと雪の女王」のエルサ役のイディナ・メンゼル!

「Let It Go」でもすばらしい歌声を披露していましたが、ブロードウェイ仕込みのものだったのですね。

ちなみに、初代エルファバ役のイディナ・メンゼルと、初代グリンダ役のクリスティン・チェノウェスはなんと映画「ウィキッド ふたりの魔女」のなかにも登場しています。ぜひどのシーンで登場するのか、見つけてみてくださいね!

親子で楽しめる「オズ」の世界へ──映画も本も楽しもう!

映画「ウィキッド ふたりの魔女」本予告〈2025年3月7日(金)より、全国ロードショー!〉

©Universal Studios. All Rights Reserved.
2025年3月7日(金) 全国公開!
〈公式ホームページ〉 https://wicked-movie.jp/
配給:東宝東和 © Universal Studios. All Rights Reserved.
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