コラボ企画としてアンケートで集めた、中学受験経験のある東大生35人のフレッシュな情報とともに、これから中学受験を考えている方、今まさに通塾や勉強法で悩んでる方、みなさんのヒントになるコラムをお届けします。
中学入試の算数では、西暦にちなんだ問題も出ることが多いので、第1回のコラムでは、東大生に2023にちなんだ予想問題を作ってもらいました。そちらが大変好評でしたので、もう1題予想問題を作ってもらいました。コラムの後半にありますので、そちらもお楽しみに♪
第2回:中学受験 ~塾の活用方法・塾選び編~
*通っていた塾はどちらですか?(複数回答可)
*家庭教師や個別学習塾は必要ない?
驚きました。家庭教師や個別指導塾に通っていたのは1割だけ。ほぼ9割の人が通塾のみで受験に臨んだ、ということです。ということは、やはり塾の活用法が受験の成否に大きな影響があるようです。
塾選びは、慎重に行う必要があります。
と書きながら正直に言いますと、上の子のときは何も考えずに塾を選んでしまいました。私たち夫婦は共に中学受験をしていたので、我が子にも中学受験させるという考えは一致していたのですが、志望校はどこにするか、どこの塾にするかなんてことは、二人とも全く考えていませんでした。それどころかこの時点では、子どもの学力も把握していなかったのです。
新小4から入塾というのがスタンダードだったので、「では、うちもそろそろ始めますか」といった感じで、小3の冬に塾を検討し始めた……という状態でした。最初に考えたのは、うちから歩いてすぐの大手塾でしたが、そこには子どもと相性の悪い子がいたので、トラブルになりそう、という本筋ではない理由からその塾を選択肢から外し、次に近い塾ということで、別の大手塾に通わせることにしました。
また下の子の塾選びのときも、別の習い事がかなり忙しかったため、とにかく習い事の曜日とかぶらない塾を選ぶしかない、ということで、結果的に一択になってしまい、上の子とは違う大手塾に通わせることになりました。
何とも頼りない塾選びをしてしまったのですが、2人が別々の塾に行ったことにより、塾によってカリキュラムや生徒層、先生の雰囲気、それに結構重要な親の負担度などが全く違うということが分かりました。
親の負担で一番の大きな違いがお弁当の有無です。これがかなり重要なポイントです。私はフリーで仕事をしていて、当時はかなり仕事をセーブしていたのですが、それでもお弁当作りはかなりの負担でした。
特に午後から夏期講習の場合だと昼食と塾弁の両方を用意する必要があり、大変です。私の仕事があるときの塾弁は、お金を渡してコンビニで買ってもらうか、塾に事前に注文するとお弁当を用意してもらえるシステムがあったので、それを利用するなどしていました。
ママ友の中にはお弁当を直前に作って塾まで届ける方もいましたが、私にはその余力はなかったです。せっかくお弁当を作ったのに子どもが持っていくのを忘れたときに数回届けに行きましたが、塾の前に路上駐車できないので、少し離れたスーパーの駐車場に停めなくてはならず、結構大変だった記憶があります。
*塾は変えないほうがベター?
8割の人が通っていた塾を途中でやめることなく、そのまま最後まで通い続けています。塾を変える理由としては、授業についていけない、逆に物足りない、あるいは通うのが地理的・時間的に負担である、先生と合わない(親子共に)、友人関係のトラブルなどいくつか理由が考えられます。
個人的には塾を変えること自体はネガティブなことではないと考えています。特にその塾で適正なゾーンにいない場合は、無理にそこにしがみつくことはない、むしろ本来得られた成果を失うこともあると考えています。具体的には通っている塾で偏差値が40を切ったら転塾を急いで検討すべきと考えています。
塾も私企業である以上、2つのベクトルで行動します。企業として存続するためには、広告としてうたえる合格実績を出し続け、次年度以降の顧客=生徒を集める必要があります。そのためにはそれを達成する層を抱え、そこに経営資源を集中させ、確実に数字を作ります。
もう一つは経営の安定を図ること、すなわち経営資源の余力のある部分でも運営できる生徒群を確保し、実績を上げるためというよりは企業存続の原資を提供する「コスパのよい」顧客を確保する必要があります。
それは塾によりアルバイト講師の活用だったり、あるいは上位層の担当講師にあえて下位クラスの生徒もセットで担当させる、などのやりくりをしてきます(意外な気もするかもしれませんが、過去問の添削などを本気でやろうとすれば、上位校の記述の多い過去問を懇切丁寧にする一方で、下位校の添削はほとんど手をかけない、といったことはよくあります)。
下位クラスなのにエースの先生がついた、などと喜ぶのは実は限られた講師のリソースを回すための方策に過ぎない……といったことも見てきました。少なくとも上のクラスから順にできる先生が担当していく、というような単純な構造ではないようです。
また模試などのデータ分析の点からもその塾において偏差値40以下の場合は、もはや比較となるデータ数自体が少なく、データの有用性が低くなってしまいます。
そして一番の問題は、その層にいるということで子どもの自己肯定感が低くなってしまうことです。筋トレでもそうですが、適正値を超えた負荷をかけても、かえって害になってしまいます。
そして変えるのであれば、その時期は早いほど良いです。各塾のカリキュラムは微妙にずれており、最終的には総復習で追いつけばよいのですがそれでも単元の抜け漏れのロスは残ります。塾選びはなるべく慎重に行うことをおススメします。
【そして小説『受験精が来た!』です】
今回は現役東大生が実際に体験した中学受験のデータ、私が親として見聞きした肌感覚や臨床心理士としての知識などを元に、塾選びについてみてきました。いかがだったでしょうか?
多くの時間を過ごす塾での過ごし方は子どもたちに大きな影響を与えます。ぜひ自己肯定感を損なわない適正な強度の塾を選び、一番いい形で力を引き出していけるようにサポートしていきたいものです。
小説『受験精が来た!』はこれまで全く受験に興味のなかった小6の女の子が、いきなり現れた毒舌のイケメン妖精・受験精の助けを借りながら第一志望校合格を目指すお話です。小学生が読んでも笑って楽しめる内容ですが、ここに書いた超リアルな中学受験は、本当の情報が満載です。
そして、ちょっとした気づきでグッとケアレスミスが減る方法や各科目をできるだけ無駄を省いて楽しく効果的に勉強するヒントなどを『26条の受憲法』としてまとめてあります。今回のコラムで取り上げた塾との付き合い方に苦労する姿などもくわしく書かれています。
親子で夫婦でお子さん自身で、これから受験を考えている人、受験をするかどうか迷っている人、いま受験でくたびれ気味だよって人も、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。
次回は塾の活用方法第2弾として、講座の選び方など具体的な塾との付き合い方を取り上げます。お役に立てる情報がたくさんありますのでお楽しみに♪
真田 涼
小説家、臨床心理士・公認心理師 公認心理師協会 理事 RinDa臨床心理士ルーム 代表 長男長女2児の親 HP:https://rindashinri.wixsite.com/mysite Instagram : https://instagram.com/rinda_shinri
小説家、臨床心理士・公認心理師 公認心理師協会 理事 RinDa臨床心理士ルーム 代表 長男長女2児の親 HP:https://rindashinri.wixsite.com/mysite Instagram : https://instagram.com/rinda_shinri