アラマタ生物事典

監:荒俣 宏  

発売日 2011/07/13
価格 定価:2,090円(本体1,900円)
ISBN-13 9784062170697
判型 A5
ページ数 242ページ

生物に学び、ヒトは進化する! 
江戸時代の本草学を現代によみがえらそうと、荒俣宏が世界中から探し出した役に立つ生きものの数々。生きものの「なぜ?」を最新科学で解き明かし、さらに「へぇ~!」とうなる技術の誕生を紹介する。読めば「科学の目」が身につく、どこから読んでも面白すぎる、これまでになかった生物事典!小学生から大人まで楽しめます。

●本文より・監修者からのメッセージ
この事典は、まったく新しい角度から生きものの能力をさぐります。これまでの生物事典は、かわいい、きれい、おもしろい、とその生態やかたちを語るものでした。でも、この本はちがいます。「生きもの」はありがたいと思いしらされる本です。江戸時代にさかえていた「本草学」の精神に学んでいるからです。  本草学は、この世に存在するあらゆるものの効能をさぐる学問でした。元祖である中国の「神農」は、植物をかんだりなめたりして、薬か毒かたしかめたそうです。つまり、博物学が目や心で学ぶ学問だったとすると、本草学は命と体で学ぶ学問だったのです。しかし、近世になると、本草学は医学や薬学に吸収され、すがたを消してしまいました。  ところが、ここ10年ほどの間に、本草学は復活しつつあります。科学の目で生物を見なおした結果、どこにでもいる生きものから、思いがけない能力が発見されるようになったのです。これらの発見のきっかけは、みなさんがふだん感じている疑問です。たとえば、「ウジムシはなぜきたないところでも生きられるの?」という問いかけが、医療に応用される新しい抗菌物質の発見へとつながっていくのです。  これはとても新しい考え方なので、まだ参考書がありません。そこで、本書はみなさんに、生きものを見る新しい視点のサンプルを提供します。あなたの疑問が発見にかわることを願って。―――荒俣宏

●目次から 【アメリカドクトカゲ】糖尿病もツバつけときゃなおる!?  【イシクラゲ】宇宙で農業はじめよう!  【イワシ】交通社会のお手本は海の中にあった!  【ウシ】ウンコの中からバニラの香り!?  【カ】注射はもう痛くない!?  【シマリス】銀河の彼方まで人工冬眠!?  【ネズミ】ただ今、地雷を探知チュー  【ベニクラゲ】永遠の夢「不老不死」を先どり!  【放射線利用菌】宇宙進出の強い味方、放射線を食べる菌  【ヤママユ】がんを眠らせる「ヤママリン」の魔法  【ヤモリ】無重力でもらくらく移動!  ほか、全186項目を掲載。

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監修者・専門家一覧

角野 栄子
児童文学作家
1935年東京・深川生まれ。大学卒業後、出版社勤務を経て24歳からブラジルに2年滞在。その体験をもとに描いた『ルイジンニョ少年 ブラジルをたずねて』で、1970年作家デビュー。 代表作『魔女の宅急便』は舞台化、アニメーション・実写映画化された。産経児童出版文化賞、野間児童文芸賞、小学館文学賞等受賞多数。その他、「アッチ、コッチ、ソッチの小さなおばけ」シリーズ、『リンゴちゃん』『ズボン船長さんの話』。紫綬褒章、旭日小綬章を受章。2016年『トンネルの森 1945』で産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、18年3月に児童文学の「小さなノーベル賞」といわれる国際アンデルセン賞作家賞を、日本人として3人目に受賞。 2023年には、江戸川区に「魔法の文学館」がオープンした。 写真提供:魔法の文学館 童話作家・角野栄子のオフィシャルサイト 魔法の文学館オフィシャルサイト
ナコ
イラストレーター
宮城県仙台市在住。イラストレーター。アパレル・キャラクターのデザイン会社にてグラフィックデザイナー・イラストレーターとして活躍後に、フリーに転身。現在は、書籍や雑誌、広告のイラストから企業キャラクターデザイン、エッセイ漫画執筆、雑貨やテキスタイルデザインも手がけている。ブログ、SNSでもエッセイ漫画を公開中。 【著書】「ナコさんちの頑張らない家事」(KADOKAWA) ▼webサイト▼ https://nfsn66.net/ ▼ブログ▼ https://ameblo.jp/nacomusud/ ▼instagram▼ naco.nfsn66 ▼Twitter▼ @nfsn66
佐野 洋子
絵本作家・エッセイスト
1938年6月28日中国・北京生まれ。武蔵野美術大学デザイン科卒業。 主な作品に『100万回生きたねこ』(講談社)、『おじさんのかさ』『おばけサーカス』(講談社・サンケイ児童出版文化賞推薦)、『すーちゃんとねこ』(こぐま社)、『わたしのぼうし』(ポプラ社・講談社出版文化賞絵本賞)、『だってだっての おばあさん』(フレーベル館)、『ねえ とうさん』(小学館・日本絵本賞/小学館児童出版文化賞)などの絵本や、童話『わたしが妹だったとき』(偕成社・新美南吉児童文学賞)、さらに『神も仏もありませぬ』(筑摩書房・小林秀雄賞)、『役にたたない日々』(朝日新聞出版)、『シズコさん』(新潮社)、『死ぬ気まんまん』(光文社)、『佐野洋子対談集 人生のきほん』(西原理恵子/リリー・フランキー 講談社) などのエッセイ、対談集も多数。 2003年紫綬褒章受章、2008年巌谷小波文芸賞受賞。2010年11月5日72歳で逝去。 ©︎ JIROCHO, Inc.               
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