妻の家事負担は夫の10倍という現実…俺だって働いていると主張する夫を黙らせた「ある数字」

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コクリコサポートエディターズ:紫木 かなえ

妻が担っていた家事の月間総額は約20万円(時給換算)

夫が担っていた家事の月間総額は「約2万円」。
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月間総額で「10倍」という圧倒的な差が出た理由。それは、日々の細かなタスクが家庭内でまったく「可視化されていなかった」からにほかならなかったのです。

例えば、私が料理をしたことは、夫も認識しています。しかし、料理前の「献立を考える」「買い物リストをつくる」「買い出し」「食材を冷蔵庫にしまう」という工程はどうでしょうか。

保育園の「明日は料理実習だからエプロンの用意」といった準備も含め、こうした細かな作業は夫から頼まれたわけではありません。私自身も「やるのが当たり前」と思い込んでいた、夫婦のどちらにとっても可視化されていない「透明な労働」になっていたのです。

夫に請求書を渡した日

写真:Adobe Stock

家事の数字が出そろったところで、次はお金の話です。

私は家計の収支をざっくりとまとめました。夫の手取り、私の手取り、それぞれが負担している固定費と変動費、そして先ほどの家事の時給換算額です。

すべての情報を数字で並べると、以下の通りでした。

夫の手取りに対する生活コスト負担率:約50%/私の手取りに対する生活コスト負担率:約200%

感情的になると「私ばかりが大変!」という言い方になってしまい、いつも「俺だって働いてる」という反論で終わってしまいます。でも数字で示すと、話は違いました。

夫は黙り込みました。しばらく経ってから、「ママがいなかったら何もできません」とぽつり。責め立てたわけでも、泣き落としたわけでもありません。ただ、事実を見せただけです。それだけで夫の表情が変わりました。

そこから私たちの話し合いは、ようやく「感情のぶつけ合い」から「どうすれば公平になるか」へとシフトしたのです。

まず夫が自らやると言ったのは、週末の見える家事と平日のゴミ出しです。小さな変化ではありましたが、夫が自分から家事を引き受けると言ってくれました。その事実が、私にとってはとても大きかったのです。

その後、数週間かけて少しずつ分担を見直しました。当初「約2万円分」だった夫の担当は「約4万円分」に増え、私のワンオペ状態だった平日の名もなき家事も、夫が担当するルーティンとして少しずつ定着していきました。

私が個人の貯金を取り崩して補うことの多かった生活費については、夫が食費の一部を固定で出す形に変更しました。月末の「また赤字だ」という不安がなくなり、気持ちはずいぶん軽くなりました。

数字で見える化したことで、夫も家事や家計の偏りを理解してくれました。そのため、以前のように「どうせ言っても否定される」と身構えることが減りました。

これまでは「言葉にしても伝わらない」という諦めが先に立っていましたが、今は不満をため込む前に、「排水溝のネット交換、皿洗いのついでにやって」など、具体的に口に出せるようになりました。意見を言えるようになったことは、私にとって非常に大きな変化です。

家事とお金の可視化は夫婦で歩み寄るためのスタートライン

ざっくり書いても50近い名もなき家事。もっと細かく書いたら100は書ける。

正直に言えば、今回の家事の見える化で解決できたのは、夫婦で向き合うべき課題全体から見ればまだ20%ほどです。子どもの教育資金や老後のお金の話も、まだきちんとできていません。夫がたまに「これ程度でいいか」と家事の手を抜いていることも知っています。

それでも、家事の可視化をする前と後では、夫婦の会話の質がはっきり変わりました。以前は「私ばかりやっている」「それは無理」という水掛け論でしたが、今は「そのタスクならできる」という前向きな話ができるようになりました。

数字や記録は、言葉にしにくかった「モヤモヤ」に輪郭を与えてくれます。「なんかおかしい」は、見える化することで初めて「ここが問題だった」と特定できるのです。

夫婦のお金と家事の話は、気まずくて後回しにしがちです。けれど、我が家の場合は「数字で話す」ことが、話し合いの入り口になりました。これからは建設的に、納得感のある家庭の在り方について会話していきたいです。

※注釈のない写真はすべて撮影:紫木かなえ

コクリコサポートエディターズ(CSE)は、コクリコの第2編集部。コクリコと、ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」が協力して、子どもとの毎日が楽しくなる記事を発信していきます。

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紫木 かなえ
しき かなえ

紫木 かなえ

Kanae Shiki
AnyMaMa(エニママ)ライター

AnyMaMa(エニママ)ライター兼コクリコ・サポート・エディター 神奈川県在住の男の子のママ。営業・人事・企画などを東京・北海道・九州・アメリカで経験。2020年にハワイで男児を出産し、現在はフリーランスとして記事制作やディレクションに従事。 AnyMaMa:https://anymama.jp/  Twitter:https://twitter.com/AnyMaMaJP

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