子育てのイライラに効く「アンガーマネジメント」 3大ルールと6大テクニックを専門家が解説

子育てのイライラに役立つ「アンガーマネジメント」 #1 (3/4) 1ページ目に戻る

イラッとしたらすぐ実践! 6つの簡単テクニック

呼吸リラクゼーションはその場ですぐにできるので、初心者でも実践しやすいテクニックです。  写真:siro46/イメージマート
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「育児の場面でもすぐにできるイライラが落ち着くテクニックを、6つ紹介します。

〈呼吸リラクゼーション〉
呼吸リラクゼーションは、気持ちを落ち着かせるのに有効な呼吸法です。イラッとしたら、ゆっくり鼻から息を吸い、少しだけ息を止めます。そして、頭の中の考えやイライラを一緒に出すイメージで『ふぅー』と口から息を吐き切りましょう。これを2~3回繰り返します。

〈タイムアウト〉
タイムアウトは、怒りが爆発する前にその場を離れて気持ちをリセットするテクニックです。イライラが高まったと感じたら、『ちょっとトイレに行ってくるから、5分待っててね』など、行き先と戻る時間を伝えて、いったん気持ちと距離をとりましょう。

〈コーピングマントラ〉
コーピングマントラは、自分の心を落ち着かせるための呪文の言葉を唱えるテクニックです。『大丈夫、大丈夫』『この子も成長中』などのほか、好きな『推し』の名前でもOKです。

〈ストップシンキング〉
ストップシンキングは、イライラした心や頭をいったんストップさせるテクニック。まず、『ストップ!』と心の中で唱え、思考をいったん真っ白にします。そのあとは、怒りがスッと抜けていくイメージを描いてみましょう。

〈スケールテクニック〉
『怒っている』『怒っていない』といった二択ではなく、怒りのレベルを1~10の数字で見える化し、自分の感情を客観的に捉える方法です。以前にも同じ出来事が起きたのに、前に比べて数値が上がった場合は、『今は疲れているのかも』と気づけて、自分をいたわるきっかけになります。一方、数値が下がった場合は、『前より穏やかに関われるようになったかも』と自分の成長を感じられるようになります。

〈グラウンディング〉
グラウンディングは、『今、この瞬間』に意識を向けて心を落ち着けるテクニックです。子育ての場面では、私はあえて子どもに意識を向けます。子どもの表情や動きを観察し、どう感じているかを想像することで、かける言葉も変わっていくでしょう。

アンガーマネジメントのテクニックは、人によって合う・合わないがあります。大切なのは、自分に合った方法を見つけて、無理なく続けていくことです」(野村先生)

なぜ親は感情のまま怒ってしまうのか?

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