親子でストレスがグッと減る! 「アンガーマネジメント」を使って子どもを上手に𠮟る方法

子育てのイライラに役立つ「アンガーマネジメント」 #2 (2/4) 1ページ目に戻る

子どもには4つのことを順番に伝えよう

アンガーマネジメントのテクニックを使って感情をコントロールしたあと、子どもにわかりやすく、かつ親の思いもきちんと届く伝え方にするには何が大切なのでしょうか。

「アンガーマネジメントのテクニック(第1回参照)を使って冷静になれたら、次の4つのことを頭の中で整理します。そして、上から順番に子どもに伝えてみましょう。

第1回参照

子どもに伝える順番
①事実
②子どもの気持ちと自分の気持ち
③してほしいこと
④それをしてくれたときの自分の気持ち

これに沿った𠮟り方の具体例を紹介します。

例:部屋の片づけの場面
①今、お部屋が散らかっているね。ブロックやぬいぐるみが床の上にたくさん出てるね。
②○○ちゃんは遊ぶのがすごく楽しくて、まだ遊びたいんだよね。でも、ママはこのままだと踏んじゃいそうで、ちょっと危ないなって心配なんだ。
③だから、ソファの周りだけでも片づけてもらえると助かる。
④そうしてくれたら、ママは安心して歩けるし、うれしいな。

上手な𠮟り方のポイント①過去を責めない

『この間もできなかったでしょ』『どうしてあんなことしたの!』といった、過去を責める𠮟り方はNGです。アンガーマネジメントでは、『どうしたらいいと思う?』といった解決思考で𠮟ります

また、“これをしてくれたら、未来にこんないいことがある”と伝えるのもいいですね。たとえば、『20分にお家を出られたら、映画館に早めに着くから、映画の予告編がたくさん見られて、それも楽しいね!』といったふうに。お得感があると、子どもも動いてくれることが多いです。

上手な𠮟り方のポイント②「してほしいこと」は一つに絞る

子どもは一度に、いくつもの物事を行うのが難しいもの。また、全部片づけてと言われると、楽しく遊んでいた気持ちが途切れて反発してしまうこともあります。そのため、子どもに『してほしいこと』を伝えるときは、欲張らずに一つに絞ることが大切です。

上手な𠮟り方のポイント③子どもが納得できる提案をする

ママが怖いと、子どもはその瞬間は言うことを聞きます。でもそれは、怒られるからやっているだけで、実は子ども自身は納得していないことも多いのです。大切なのは、怒って従わせることではなく、子どもが納得できる提案をすること。『じゃあ、どれならできる?』と子どもに選んでもらうのもいいですね。

上手な𠮟り方のポイント④あいまいな言葉はNG

『ちゃんとして』などのあいまいな言葉は子どもには伝わりにくいので、具体的に『どこを』『どうしてほしいのか』を伝えましょう

たとえば小さい子の場合、『時計の長い針が3のところでお家を出るから、2にはトイレに行って、3になったら靴を履こうね』と言うことで、子どもは行動しやすくなります」(野村先生)

声かけ実例集を紹介

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