厚切りジェイソンさんは3人の娘のお小遣いに年利10%? 子どもにも投資を伝授

厚切りジェイソンさんが教える投資と子どもへの金融リテラシーの高め方 #3 お金と子育て

お笑い芸人:厚切りジェイソン

──前回の記事では、娘さんたちにスーパーでのお買い物など日常生活を通して、無駄にお金を使わないことや金銭感覚を養っていること。また、欲しいものがあるときに「それは本当に自分にとって価値があるものかどうか」を問いかけることを伝えているとお話 しいただきました。

他にも、お子さんの金融リテラシーを高めることができる方法はありますでしょうか?

厚切りジェイソンさん(以下、ジェイソンさん):僕には10歳、7歳、5歳の3人の娘がいます。彼女たちは、毎月定期的にもらえるお小遣いはないけど、お年玉やお祝い事のときにもらえるお金と、お手伝いなどをしたときにもらえるお金があるんだ。

彼女たちはこれらのお金を貯めて、1年の最後に、それぞれのお小遣いの残金の10%のお金をあげるようにしています。いわば年利10%の投資かな。

「投資も子育てもわからないことは徹底的に調べるよ」(ジェイソンさん)。  撮影:森﨑一寿美

ジェイソンさん:このシステムのいいところは、もらったお小遣いを自分で運用しているようなシミュレーションができること。残額に対して払われた金利分のお金は、「パパがあげたお金ではなく、自分でお金を運用したから増えたんだよ」と説明もできるからね。

お金の価値を考えず、欲しいものを好きなだけ買っていたら、残金が少なくなって最後にもらえるお金が少なくなることも理解できるし、がんばって貯金をしていけば、貯金が多いほど、もらえる金利分のお金が高くなるのを実感できる。

さらに、得たそのお金を元のお小遣いにプラスして、再び運用すれば、金利が金利を生んで利益が膨らんでいく。つまり複利を実感できるんだよ。

僕は消費で幸せになれるとは思っていないけれど、時々、家族と外食や遊園地とかへは行くよ。でも子どもたちにはそういうお金をかけて過ごすことが頻繁にあるから幸せというようには思ってほしくなくて、たまにしか行かないけれど、家族と一緒に過ごす時間だから幸せなんだという風に感じてほしいと願っている。

得た情報は必ず自分で判断する

「子どもたちには困難にも立ち向かっていける力をつけてほしい」(ジェイソンさん)。  撮影:森﨑一寿美

──ジェイソンさんのお話を聞くと、投資の哲学も、お子さんの教育方針も一本筋が通っていて、揺るぎないという印象があります。そういった思いに至るまでにはどのような経緯があったのでしょうか?

ジェイソンさん:これは子育てにも投資にも共通していることなんだけれど、僕はわからないことは徹底的に情報収集をするし、データも分析をする。でも、それをそのまま鵜吞みにすることはないんだ。得た情報を自分の考えと必ず擦り合わせて、最終的に自分で結論を出す。

「親自身が子どもに育ってほしい姿を見せないと!」(ジェイソンさん)。  撮影:森﨑一寿美

ジェイソンさん:だから投資だと、流行りの株にも絶対に乗らないし、子育てでいえば、インターネット上にあるたくさんの子育ての情報もそのとおりに受け取ることはない。「周りがこうしているからそれが正しい」、という考えにはならないかな。

必ず情報を調べた上で、自分で決断するようにしているよ。苦労することもあるかもしれないけど、自分の人生でしょ。自分で決めないでどうするの?

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