さかなクンも驚愕!ミズウオの胃から「プラスチックごみ」が…!解剖で見えた海のリアルを調査

『さかなクン探究隊2025』活動レポート第5弾

\さかなクン待望の描きおろし絵本/
主人公は自分のことをもっと好きになりたいハコフグちゃん
絵本「ハコフグのねがい」

プラごみが海の生物に与える影響とは?

小学生隊員が、探究隊長のさかなクンと海やお魚、海洋環境について研究し、深掘りしていくプロジェクト「さかなクン探究隊」。12月中旬、東京海洋大学・品川キャンパスにて第5回のワークショップが開催されました。

今回は「プラギョミ(ごみ)と海の生物」をテーマに、深海魚・ミズウオの解剖も体験! 11月に予定されていた第5回の活動は残念ながら雨天中止となり、久しぶりに集まった隊員たち。みんな、さかなクンに会えるのを楽しみにしていたようです。

今日の特別講師は、海洋プラスチックごみ問題に詳しい東京海洋大学教授・内田圭一先生。さかなクンとトークセッションを繰り広げながら、海洋プラごみについて解説していただきました。

実は、50年以上も前から問題視されていた海洋プラごみ。内田先生が被害のひとつとして挙げたのが、「廃タイヤによるヤドカリ捕殺」です。ヤドカリが海洋投棄された廃タイヤの内側に一度侵入すると、よじ登って脱出することができず、食べるものもなく、そのまま死んでしまうのだとか。

このように、プラスチック製品が海の生物を捕獲し続ける現象を「ゴーストフィッシング(幽霊漁業)」と呼び、問題となっています。

海洋プラスチックごみ研究の第一人者、東京海洋大学教授・内田圭一先生。

さらに、最新データとして教えてくれたのが、海の生物たちのマクロプラスチック致死量です。海外の研究チームの調査により、海鳥は約23片、海洋哺乳類は約29片、ウミガメは約405片のプラスチック片を飲み込むと、死亡率が90%に達することが明らかに。特に海鳥や海洋哺乳類にとって、プラスチック片はいかに命を脅かす存在なのかがわかります。

一方で、海の生物がプラスチックを便利に利用している例も紹介されました。例えば陸生ヤドカリは、巻き貝の代わりにプラスチック製のキャップを“すみか”にしている姿がよく見られますが、世界的に陸生ヤドカリ16種のうち10種がこうした行動を示したそうです。巻き貝より軽くて扱いやすいのかもしれませんが、「ヤドカリの進化に影響を与える可能性がある」と言います。また、本来は流れ藻に産卵するトビウオやサンマは、流れ藻が減少したことで漂流しているプラごみや延縄漁業の網に産卵する例も。「生態学的にはよくないかもしれないけれど、“沖にプラスチックがあることで助かっている”という捉え方もできる」と、内田先生。さかなクンも、海の生物たちのたくましさに改めて驚いているようでした。

今回の活動の一部は、隊員だけでなく一般の子どもたちも参加。内田先生やさかなクンへ積極的に質問する姿が見られました。
海洋プラごみが私たちに与える影響は?

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