両親の離婚で母は「どちらと暮らすか選んで」 小6で抱えた絶望と母の日に知った真実

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自分が親になって知った「母の本音」

20年以上の時を経て聞いた母の本音は、子どものころの私には想像もつかないものでした。自分自身が親になった今なら、母は私を手放そうとしていたのではなく、必死に守ろうとしていたのだということが痛いほどわかります。

母は、本当は私を連れていきたかったのでしょう。けれどその一方で、私はもう小学6年生で、自分で考えて決められるひとりの人間だと判断し、尊重してくれていたのだと思います。

もし今の私が同じ立場になったら、当時の母と同じ選択はできない気がします。私なら、何があっても子どもと離れずにいたいと、自分のエゴを優先してしまうはずだからです。

私は今も、当時の悲しかった感情をすべて忘れたわけではありません。けれど、母の本音を知った今は、「選ばれなかった」と感じたあの苦しい記憶も、母が私を遠ざけようとしたのではなく、母なりに私を愛し、守ろうとした結果だったのだと思えるようになりました。

写真:yamasan/イメージマート
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母の日は感謝を伝えるだけの日じゃないのかも

母の日は、本来、母への感謝を伝える日とされています。

けれど、私にとって数年前の母の日は、長いあいだ言えずにいた気持ちをようやく伝え、誤解を解くことができた特別な日になりました。

子どものころに聞けなかったことや、ずっと胸の奥にしまっていた思い……。

もし、あなたにも母親に対して言えないままになっていることがあるなら、母の日という機会を借りて、本心を言葉にしてみてもよいのかもしれません。

文/構成・橘サチ

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