
体育×算数で「リレーの授業」 デンマーク発 宿題もテストもない驚きの授業とは?
受験も宿題もないのに才能が伸びる! デンマークの教育 #1義務教育編 (3/3) 1ページ目に戻る
2026.07.08
家での勉強は効果なし? デンマークで宿題がない理由
デンマークの義務教育であるフォルケスコーレでは、宿題もほぼ出ません。日本では「宿題は学力定着のために不可欠」という根強い声があります。どのように基礎学力を習得しているのでしょうか。
「デンマークでは、『基礎学力は学校で身につけるもの』だと考えられています。学びを学校で完結させるために、先生は授業で子どもたちが集中できるように工夫をしています。
子どもの集中力は、基本的に20分以上続かないことが各種調査でわかっていますが、デンマークの先生の経験則では、子どもの年齢に数分プラスした程度しか集中できないとの認識です。つまり、小学校低学年ならせいぜい10分といったところでしょう。
そのため、大事なことは授業の冒頭に説明し、後半は各自が自分に合う方法で問題を解いたり、学びを深めたりする時間にしています」(ニールセン北村さん)
デンマークの親からは、「家でも勉強してほしい」という声はほとんど聞かないそう。「日本で宿題を望むのは、子どもが勉強している姿を見て、大人が安心したいからでは?」とニールセン北村さん。そして、こう続けます。
「学校のあとの疲れた状態で宿題をしても、効果は得にくいのではないでしょうか。家でダラダラする子どもを見ていると不安になる、といった話も日本では聞きますが、家は疲れを癒やす場所。むしろ積極的にダラダラしていいはずです。
学ぶ目的は、幸せに生きていくため。忙しすぎて疲弊しては本末転倒です。日本は大人も子どもも休息が足りないように思います。休むことは『人権』ですから、大切にしてほしいです」(ニールセン北村さん)
デンマークでは、学校では大いに集中し、家ではしっかり休む。メリハリを大事にすることで、子どもが学びを楽しみ、集中できる環境を整えているのです。
次回は、高校受験に代わるデンマークの卒業試験、興味や得意を進学・仕事につなげる仕組みなどについてうかがいます。
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【ニールセン 北村 朋子 プロフィール】
文化翻訳家。2001年よりデンマークのロラン島在住。教育や持続可能な社会、民主主義などについて、さまざまな発信と連携、実践的な取り組みを行う。デンマーク・インターナショナル・メディア・プレスセンター代表メンバー。京都芸術大学通信教育部「食文化デザインコース」講師。デンマーク発祥デモクラシーフィットネス公式トレーナー。息子がひとりいる。
取材・文 川崎ちづる
【受験も宿題もないのに才能が伸びる! デンマークの教育】の連載は、全3回。
第2回を読む/7月9日からリンク有効。
第3回を読む/7月10日からリンク有効。
【関連書籍】
声のかけ方で子どもたちが前向きになっていく、最新のコミュニケーション手法を紹介

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川崎 ちづる
ライター。東京都内で2人の子育て中(2014年生まれ、2019年生まれ)。環境や地域活性化関連の業務に長く携わり、その後ライターへ転身。経験を活かし、環境教育や各種オルタナティブ関連の記事などを執筆している。WEBコラムの他、環境系企業や教育機関などのPR記事も担当。
ライター。東京都内で2人の子育て中(2014年生まれ、2019年生まれ)。環境や地域活性化関連の業務に長く携わり、その後ライターへ転身。経験を活かし、環境教育や各種オルタナティブ関連の記事などを執筆している。WEBコラムの他、環境系企業や教育機関などのPR記事も担当。