
【夏休みの宿題】読書感想文・自由研究で「生成AI」を使うとバレる! 先生が見抜く「AI文章のクセ」とは
出版ジャーナリスト・飯田一史この本おススメ! 【番外編】 読書感想文・自由研究を生成AIで書くとバレるポイント (3/3) 1ページ目に戻る
2026.07.29
出版ジャーナリスト:飯田 一史
AIっぽさはプロンプトで対策はできない
日本でも小論文の指導では「序論、本論、結論」という形式で書こう、と言われています。AIはやはり英語圏のライティングのフォーマットをベースにしていますので、何も指示しないとこの形式で書いてきます。でも、感想文としては不自然になることが多いです。
また、AIは多少言い換えるだけで、1回言えば済むことを実質3回言います。
何が問題かというと、書かれている情報量が1回目と2回目と3回目の表現で、何も違わないことです。2回目、3回目に新しいことが含まれていない文章を平気で書いてきます。これはAIだろうがAIでなかろうが「字数かせぎ」感が出てしまいます。
「序論、本論、結論」フォーマットであっても、2回目、3回目でまったく同じ話をくりかえすべきではありません。
こういうAI臭さは、プロンプト(AIに対する指示)でどうにかなるかというと、正直あまり対策できません。
というのも、ひとつだけ絞って禁止するならまだしも、あれもこれも禁止すると、ガチガチに守ろうとしてよけいに不自然な文章になります。
AIの特徴として、指示を増やせば増やすほど、ヌケモレが出やすくなることも問題です。長い文章を書かせると、後半に行くほど、指示がどこかにすっぽ抜けてしまいます。
そういうわけで、AIくささを消したければ、必ず人力で直すことです。「面倒くさい」かもしれませんが、少し直したとしても、自分でイチから書くよりははるかに早いことは確かです。
それから、文章の書き出し部分と最後くらいはせめて、自分の言葉、自分の想いを書いてみましょう。
作文や自由研究を採点・評価する先生たちが、生成AIの文章にげんなりするのは、文章を読むときに誰もが気にする「はじまり」と「終わり」の部分に工夫がないからです。生成AIを使うと、どの作品もどうしても似たような仕上がりになります。読んでいて楽しくないのです。
AIの文章は、「その人らしさ」もなければ「人間らしさ」もありません。
感想文や自由研究は、上手さ・巧みさも評価対象ですが、読む先生たちはそれ以上に「あなたらしさ」や、「あなたがこの実験で何を感じ、考えたのか」という個別具体性があることを望んでいます。知りたいと思っています。
AIでなく児童・生徒自身が書いたものであっても、とってつけたようなテンプレめいた定型句で終わりがちなのが、学校作文の問題です。
実はここに、大人の側と小中高生側とで大きなズレ、溝があります。
みなさんは書く内容を「学校っぽいお約束」の枠内に収めないといけないと思っているかもしれませんが、大人の側はそこまで狭く捉えていません。ここにAIの書く文章と、みなさん自身が書く文章に共通の課題があります。
無難すぎて、みんなどこか似ている。
学校の先生はクラス全員分の作文や課題研究をチェックします。そのとき似たようなものを何十人分も続けて読んだら、どう思うでしょうか。それを考えてみてください。
むしろ大人は、文章が多少ヘタだろうが、まとまりがなかろうが、その人らしさが見えるほうが、読んでいて嬉しいし楽しいのです。これは本当です。
AIを使っても使わなくても、そのことは知っておいてから、着手してくださいね。
文/飯田一史
『文章からAIくささを消す方法』著:飯田一史(星海社新書)※2026年9月16日刊行
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飯田 一史
青森県むつ市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了(MBA)。 出版社にてカルチャー誌や小説の編集に携わったのち、独立。国内外の出版産業、読書、子どもの本、マンガ、ウェブカルチャー等について取材、調査、執筆している。 JPIC読書アドバイザー養成講座講師。 電子出版制作・流通協議会 「電流協アワード」選考委員。インプレス総研『電子書籍ビジネス調査報告書』共著者。 主な著書に 『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』 『「若者の読書離れ」というウソ』 (平凡社)『マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?』(星海社)『ウェブ小説30年史』(講談社)ほか。 ichiiida.theletter.jp
青森県むつ市生まれ。中央大学法学部法律学科卒。グロービス経営大学院経営研究科経営専攻修了(MBA)。 出版社にてカルチャー誌や小説の編集に携わったのち、独立。国内外の出版産業、読書、子どもの本、マンガ、ウェブカルチャー等について取材、調査、執筆している。 JPIC読書アドバイザー養成講座講師。 電子出版制作・流通協議会 「電流協アワード」選考委員。インプレス総研『電子書籍ビジネス調査報告書』共著者。 主な著書に 『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか』 『「若者の読書離れ」というウソ』 (平凡社)『マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?』(星海社)『ウェブ小説30年史』(講談社)ほか。 ichiiida.theletter.jp