
クリスマスプレゼントにおすすめの“幼児向け絵本”3選[絵本の専門家が選出]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #6~幼児へのクリスマスプレゼント~ (2/4) 1ページ目に戻る
2025.11.13
絵本コーディネーター:東條 知美
赤ちゃんにとって、クリスマスはまだよくわからないもの。それが、保育園や幼稚園に通う年齢になると、ご家庭や園でのイベントを通して、あるいは歌や絵本に親しむ中で、クリスマスは「楽しいもの」「待ち遠しい日」と印象づけられるようになります。
最初にご紹介する『クリスマスのおとしもの』(講談社)は、そんな年頃のお子さんが“初めて出会うクリスマスの絵本”としておすすめの1冊です。
表紙の真ん中には、オーナメントがきらめくクリスマスツリー。雪だるまや天使も描かれています。こんなにかわいらしい絵本をプレゼントされたら、お子さんは笑顔にならずにはいられませんよね。
物語の主人公は、小さな子ども。クマのぬいぐるみをおんぶして、子犬と一緒に外を歩いていると“おとしもの”を見つけます。最初は青いバケツです。
「おとしもの おとしもの あおい バケツは だれのかな?」
声をあげて持ち主を探していると、「はーい ぼくのだよ」。手袋をつけた木の枝が一本見えました。さて、これはいったい誰の手でしょう?
ページをめくると……そこには雪だるまさん!
子どもが“おとしもの”を拾い、持ち主を探していると、持ち主の姿が一部分だけチラリ。ページをめくると、持ち主の全体像があらわれる。こうした一連の流れが、相手を変えて繰り返されます。急いでページをめくらずに、誰が落としたのか、親子でシンキングタイム! 一緒に推理すると楽しいと思います。
そうして主人公が歩き進んでいくうち、景色は少しずつ変わり、一緒に歩くお友達も増えていきます。「よいしょ よいしょ」と、みんなでもみの木を飾りつけていると、あたりはすっかり日が暮れていました。
さて、最後に拾った“おとしもの”は、赤い帽子。このあと、どんな素敵なサプライズが待ち受けていると思いますか? 親子で一緒にワクワクしながらページをめくる、素敵な時間までプレゼントできると思います。絵本の醍醐味を味わえる夢いっぱいのクリスマス絵本です。




































