
クリスマスプレゼントにおすすめの“幼児向け絵本”3選[絵本の専門家が選出]
子どもの本のプロが選ぶギフト絵本 #6~幼児へのクリスマスプレゼント~ (4/4) 1ページ目に戻る
2025.11.13
絵本コーディネーター:東條 知美
幸せに満たされるクリスマスツリーの“指南書”
最後にご紹介するのは、『クリスマスツリーをかざろう』(BL出版)。表紙から裏表紙まで赤いリボンがぐるりと描かれていて、このままプレゼントとして渡せるくらい素敵なビジュアルです。私はあたたかくてどこか懐かしさを感じるこの絵が大好きで、クリスマスが近づくと、まずはこの絵本を飾って気分を盛り上げます。
こちらの絵本は、タイトルどおり、クリスマスツリーを完成させるための指南書です。なんて贅沢で愛らしい指南書なのでしょうか。
シーンは、家族が生の木を調達しに出かけるところから始まります。モミ、マツ、トウヒ、いろいろな木の中から“わが家の1本”を選びます。お気に入りの木を見つけたら、車の屋根にのせて帰りましょう。
家へ戻ったら、部屋を片付けなくっちゃ。木はツリースタンドに立てるため、けずり直す必要もあります。さあ、いよいよ飾りつけが始まりますよ。
友達を呼んで一緒に、豆電球のコードを巻き付けたり、オーナメントを吊るしたり、キラキラのモールをふわりとかけたり。木のてっぺんには星を飾りましょうか? それともリボンにする?
最後は、いよいよクライマックス。部屋の電気を消して真っ暗にしたら、「せーの!」で、豆電球の明かりをつけるのです。
本書に記されているのは、内容的にはそれきりなのですが、とにもかくにも絵が素晴らしい! ドラマティックな山場もちゃんと用意されています。クリスマスツリーの飾り方をわかりやすく指南する実用書でありながら、同時に、お子さんやご家族がクリスマスの幸せに満たされる絵本なのです。
「だれもが きっと クリスマスの まほうに かかることでしょう。」
ぜひ、お手にとってお確かめくださいね。
私自身、毎年クリスマスの前になると、親しい友人のお子さんやお孫さんへ贈る絵本を選ぶのが恒例となっています。絵と言葉で紡がれた美しい世界、クリスマスの優しさをそっと託して──。
絵本に内包された大切なメッセージは、けっして古びることがありません。クリスマスプレゼントに絵本、おすすめですよ。
取材・文/星野早百合
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星野 早百合
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。
編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。


















































































東條 知美
1973年、新潟県上越市生まれ。白百合女子大学児童文化学科卒業。メディアファクトリー(現KADOKAWA)、国立国会図書館、幼児教育専門学校、小・中学校図書館などでの勤務を経て、「絵本コーディネーター」の肩書で活動中。 子育てや教育、ジェンダーなどのテーマの下、絵本の可能性と魅力を幅広い世代に伝えながら、全国自治体で課題解決へのヒントを探る講演を行う。各種メディアのほか、バラエティ番組や情報番組にも出演。バンタンデザイン研究所では、絵本作家コースの講師を務める。 公式サイト https://www.tojotomomi.com/ ブログ「僕らの絵本」 https://ameblo.jp/bokurano-ehon/entrylist.html
1973年、新潟県上越市生まれ。白百合女子大学児童文化学科卒業。メディアファクトリー(現KADOKAWA)、国立国会図書館、幼児教育専門学校、小・中学校図書館などでの勤務を経て、「絵本コーディネーター」の肩書で活動中。 子育てや教育、ジェンダーなどのテーマの下、絵本の可能性と魅力を幅広い世代に伝えながら、全国自治体で課題解決へのヒントを探る講演を行う。各種メディアのほか、バラエティ番組や情報番組にも出演。バンタンデザイン研究所では、絵本作家コースの講師を務める。 公式サイト https://www.tojotomomi.com/ ブログ「僕らの絵本」 https://ameblo.jp/bokurano-ehon/entrylist.html