はらこ飯にこめた思い
がっかりしていると、スマホがピコン! ピコン! と鳴りました。
『毎年、当たり前に食べられることに感謝!』
『むすび丸の思いをかみしめています』
『はらこ飯おむすび、新メニューにしてね!』
むすび丸の元に、全国の人たちから続々とメッセージが届き始めたのです! 実は、殿を追いかけていたテレビ局のカメラマンが、犯人を捕まえる瞬間をしっかりスクープ! なんと、生放送で実況していたのです。
はらこ飯を夢中で食べる犯人たちも、ばっちり放送されていました。テレビの前の人たちは、「悪人も笑顔になるおいしさなんだ!」と、目を真ん丸にして見ていたのです。
さらに、むすび丸の思いも放送されました。
『ボクは、このおむすびを通じて、たくさんの人に知ってほしかったんだ……今、はらこ飯を同じように食べられることは、とても幸せなことなんだって』
当たり前に食べられることは、幸せなこと。むすび丸の思いは、しっかりと届けることができたようです。
「おいしい~!」
「海を見ながら食べると、もっとおいしく感じるね!」
みやこちゃんともりおくんが、もぐもぐ食べています。
「宮城の秋、はらこ飯の秋!」
「鮭のうまみがご飯にしみこんで、最高ですね。明日も元気に働けそうです」
さくらっきーと岩沼係長もニコニコ。
「これぞ宮城の宝! まことにあっぱれ!」
殿もご満悦です。
「たくさん食べてね。まだまだいっぱいあるよ〜」
むすび丸がお弁当箱をパカッと開けると、はらこ飯おむすびがいっぱい! 今日は、助けに来てくれたお礼にと、はらこ飯おむすびを作ってみんなで海にピクニックに来ました。秋の海は水色で、空も水色。どこまでも広く、静かです。風は少し冷たくて、そろそろ冬の気配がします。
「冬の新メニューは、何にしようかなあ」
むすび丸がつぶやくと……。
「サンマがいい!」
「フカヒレはどう?」
「金華サバもいいね」
「仙台牛のすきやきもよろしいかと」
「カキめしをおむすびにするのはいかがかな?」
宮城のおいしいものは、まだまだいっぱいあるようです。
はらこ飯にこめた思いが伝わってよかったね。 次回は【青森編】! お楽しみに!
東日本大震災
2011年(平成23年)3月11日(金)午後2時46分に発生。マグニチュード9.0は、国内観測史上最大級の巨大地震。宮城県栗原市で最大震度7を記録。震度7は、立っていることができず、はわないと動けないほどの揺れ。死者は震災関連死(地震や津波による直接の被害ではなく、避難途中や避難後に体調悪化などで死亡すること)を含めて2万人以上。
はらこ飯
旬の生鮭を煮て、その煮汁で米を炊き、鮭とはらこ(鮭の卵のこと)をご飯にのせた郷土料理。伊達政宗公が荒浜の運河工事を視察した折に、領民から献上されたことでも知られる。
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