お受験対策にスポーツ上達も!? 「エンタメベビーシッター」に子どもが虜になるワケ

エンタメシッターサービス「Fluffy Ket(フラッフィーケット)」#2

Fluffy Ket 代表:伊藤 梨沙子

『第1回TOKYO女性と子どものフェスティバル』(東京都主催)のステージにてFluffy Ketのキャスト(ベビーシッター)たちがパフォーマンスを披露。  写真提供:株式会社Fluffy Ket

子育て支援事業として、今注目度がアップしているベビーシッター。「気になるけどお願いしたことはない」というパパママにベビーシッターのよくある利用方法をお伝えします。

話を聞いたのは、2023年春から「エンタメ×ベビーシッター」という、エンターテイナーが保育する新しいスタイルを提案しているベビーシッター会社「Fluffy Ket(フラッフィーケット)」代表の伊藤梨沙子さん。

伊藤さんが提供している新サービス、エンタメシッターについてたっぷり伺いました。

※全2回の2回目(#1を読む)

伊藤梨沙子(いとう・りさこ)PROFILE 
株式会社Fluffy Ket代表取締役社長。1996年東京都出身。10歳から芸能活動を始め、2008年からはテレビ東京系『おはスタ』のおはガール、ファッション誌『ピチレモン』専属モデルなどを務める。JADP認定ベビーシッター・ACSAベビーシッター養成・現任研修修了・救命技能認定証取得済み。2023年に株式会社Fluffy Ketを設立し、エンタメシッター事業を立ち上げた。

いつどんなときに利用できるのか?

ベビーシッターを利用したことのない人にとっては、ベビーシッターは一体どんなことまでしてくれるのかと疑問に思うこともあるでしょう。まずは、一般的な利用について伺いました。

「平日と休日では、お世話のスタイルが異なることが多いですね。平日なら、保育園や学童などへお迎えに行って、夜、保護者さんが帰宅されるまでの間に、食事・お風呂・睡眠補助・トイレ介助やオムツ替えまで。時間としては18時ごろから22時ごろまでがメインの時間帯になります。利用時間としては4~5時間くらいですね」(伊藤さん)

ベビーシッター中の風景。楽しそうに遊んでいます!  写真提供:株式会社Fluffy Ket

一方、休日の場合は?

「休日や長期休暇などの場合は、お子さんとキャスト(ベビーシッター)で外出することも多いです。例えば、夏休みの自由研究のために動物園や公園などに出かけたりもします。

お子さんは長期休暇中でも、保護者さんのお休みがとれないときなどに、2~3時間くらいサポートすることが多いです。おうちにお迎えに伺って、保護者さんのもとから出発し、外でお世話をした後ご自宅まで送っていきます」(伊藤さん)

そんな中でこそ生きるのが、フラッフィーケットのキャストたちが持つ独自のエンタメスキルだと言います。

「例えば、家で絵本の読み聞かせをするときでも、舞台でつちかったスキルを活かして絵本の中の登場人物になりきり、子どもたちを絵本に夢中にさせます。また、楽器の演奏が得意なキャストは一緒に演奏したり、歌ったりして遊んだり。

外遊びの場合は、公園の遊具で遊んだり、かけっこをしたり、広い場所でリズム遊びなどをします。バク転(後方転回)などのアクロバットができるキャストもいるので、広い場所などでは披露して一緒に楽しんだりしていますね。

キャストとの時間が楽しすぎて、帰った後に、『今日のお姉さんは今度いつ来るの?』とお子さんが話していたという声を保護者さんから聞いたりすると、とてもうれしいです」(伊藤さん)

シッターきっかけでダンスへの興味が!!

なかでも、伊藤さんが特に印象に残っているエピソードを教えてくれました。

「サッカーを始めたばかりの小学生の男の子のお世話を依頼されたときに、お母さんから『まだ、息子はサッカーをするときに体を上手に動かせないので、なにかサポートしてほしい』というリクエストがありました。そのときには、ヒップホップダンスを10年以上やっているキャストが担当しました」(伊藤さん)

さらに、お母さんからは『ダンスをやるのなら、家族で好きなアイドルグループがいるから、その曲で踊ってほしい』との難しいリクエストも加わりました。そして、その結果は……?

「キャストは事前にそのアイドルの曲を聞きまくって、ダンスの中にキックやドリブルのようなサッカーの動作もしっかりと入れたオリジナルプログラムを完成させました。

そして、当日はお子さんと一緒に遊びながら練習。2時間ほどの預かり時間の中で、最後はできなかったサッカーの動作を見事にマスターするまでに到達したんです!

完成したダンスは動画で撮影して、さらには帰ってきたお母さんの前でも披露しました。お子さんはもちろん、お母さんもとても感激してくださったんです。お子さんはサッカーの苦手意識がやわらいだ上に、その後、ダンスにも興味を持ったようで、『ダンスも習いたい!』とお母さんに言ったようです。これは、本当にうれしいエピソードでした」(伊藤さん)

お受験対策にもエンタメシッター!?

また、意外な形でキャストのエンタメスキルが生きたという場面も。

「来年、小学校受験を控えている女の子のお世話を継続してお引き受けしています。その子は人見知りで、保護者さんは『面接で緊張しないよう、いろんな大人に慣れてほしい』と希望されていたので、通常のお世話と同時に人見知り対策のお手伝いもしています」(伊藤さん)

具体的にどんなことをするのでしょうか?

「まずは歌を一緒に歌って緊張をほぐして、次にその子の好きな遊びをしてから、徐々にいろんなお話を面接ごっことしてするようにしています。このケースの場合は、いろんな大人に慣れることが大切なので、毎回違うキャストが担当させていただいています。

その甲斐もあってか、最近では初対面のキャストとでも緊張せずに過ごすことができるようになってくれて、私たちもお役に立てたと喜んでいます。この秋に面接テストがあるそうなので、私たちもぜったいに合格してほしいと心から願っています!」(伊藤さん)

イベントでエンタメシッターの本領発揮!

見えないところで、子どもがベビーシッターとどんな時間を過ごすのか? それは、親としてはいちばん気になることでしょう。そんな親の心配をエンタメの力で少しでも軽くしたいと伊藤さんは話します。

「日本では、子どものお世話を他人に頼むことに罪悪感がある人がまだまだ多いと思います。でも、私たちは決してお世話をするだけではなくて、子どもたちを楽しませることもとても大切にしているので、預けることに罪悪感をもたないでほしいのです。

例えば、遊園地に行かせるように、お子さんに楽しい経験をプレゼントするみたいな感覚で預けてもらえたらうれしいですね」(伊藤さん)

エンタメシッターの魅力を実感してもらうためにフラッフィーケットでは、ベビーシッター体験会や家族向けイベントへの参加なども行っています。

7月には代々木公園(東京都渋谷区)で行われた東京都主催の『第1回TOKYO女性と子どものフェスティバル』にブース出展をして体験会を実施し、同時にエンタメシッターならではのスキルを活かしてステージショーにも出演し、多くの親子と交流をしました。

代々木公園のイベントでステージショーを行うエンタメシッター  写真提供:株式会社Fluffy Ket

「ステージを見てくださった方が、その後にブースに来て『さっきステージで踊っていた人がうちに来てくれるんですか?』と興味をもっていただいたり、『今日、実際に会えて、子どももショーを楽しんでいたので、ぜひ頼みたいです』などと声をかけてくださったりしました。

それは、まさに私たちの望んでいる“子どもはベビーシッターと一緒に楽しい時間を過ごせる!”ということを保護者さんに感じてもらえたと実感した瞬間でした」(伊藤さん)

代々木公園のイベントでは、実際にシッター体験会も開催しました。  写真提供:株式会社Fluffy Ket

エンタメとベビーシッター、一見相反するもののように思える両者をマッチングさせて、新しいベビーシッターの形を提案し始めたばかりのフラッフィーケット。

「子どもを預けることに後ろめたさを覚えず、ベビーシッターを利用することはプラスになると考えていただきたいです。私たちエンタメシッターは、楽しい時間をお子さんに体験してもらえるように最大限のパフォーマンスをします!

お子さんは楽しい時間を過ごせる&ママパパは自分の時間を持てる! まさに、私たちが目指すのはそういうサービスです。ぜひ、生活の一部にベビーシッターを取り入れてみてください」(伊藤さん)

ガイドラインの制定や補助金の助成など、国や行政のシステム作りが進み、まさに過渡期を迎えているベビーシッター業界。その中で、オリジナルの価値を提供しながら進化を続けるフラッフィーケット。子どもも親も笑顔があふれる、そんなエンタメシッターの活躍がひろがっていくことを楽しみにしています。

取材・文/関口千鶴

株式会社Fluffy Ket

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いとう りさこ

伊藤 梨沙子

Risako Itoh
Fluffy Ket代表

株式会社Fluffy Ket代表取締役社長。1996年東京都出身。10歳から芸能活動を始め、2008年からは松岡茉優らと共にテレビ東京系『おはスタ』のおはガール、ファッション誌『ピチレモン』専属モデルなどを務める。NHK Eテレ『さんすう犬ワン』、TBS系ドラマ『アトムの童』などにも出演。 ベビーシッターとしてはJADP認定ベビーシッター・ACSAベビーシッター養成+現任研修修了・救命技能認定証取得済み。2023年に株式会社Fluffy Ketを設立し、エンタメシッター事業を立ち上げた。 ●株式会社Fluffy Ket ※予約はこちら(LINE) 株式会社Fluffy Ket ベビーシッターのご予約 Instagram fluffy__ket X(Twitter) @FluffyKet tiktok fluffyket  youtube FluffyKet

株式会社Fluffy Ket代表取締役社長。1996年東京都出身。10歳から芸能活動を始め、2008年からは松岡茉優らと共にテレビ東京系『おはスタ』のおはガール、ファッション誌『ピチレモン』専属モデルなどを務める。NHK Eテレ『さんすう犬ワン』、TBS系ドラマ『アトムの童』などにも出演。 ベビーシッターとしてはJADP認定ベビーシッター・ACSAベビーシッター養成+現任研修修了・救命技能認定証取得済み。2023年に株式会社Fluffy Ketを設立し、エンタメシッター事業を立ち上げた。 ●株式会社Fluffy Ket ※予約はこちら(LINE) 株式会社Fluffy Ket ベビーシッターのご予約 Instagram fluffy__ket X(Twitter) @FluffyKet tiktok fluffyket  youtube FluffyKet

せきぐち ちづる

関口 千鶴

Sekiguchi Chizuru
編集者・ライター

大学卒業後、出版社にて編集者として数多くの雑誌・書籍を手掛ける。その後、親子カフェ経営を経て、独学で保育士免許を取得。現在は、幼児教育・子育て支援・絵本などを中心としたフリーランスの編集者・ライターとして活動中。 ●Instagram chise_kanon

大学卒業後、出版社にて編集者として数多くの雑誌・書籍を手掛ける。その後、親子カフェ経営を経て、独学で保育士免許を取得。現在は、幼児教育・子育て支援・絵本などを中心としたフリーランスの編集者・ライターとして活動中。 ●Instagram chise_kanon