祖父母との会話にピッタリ!使い勝手がいいスマートスピーカー2選
祖父母と子育て家族をつなぐ便利ツール じぃじ・ばぁばと我が子のいい関係#3
2022.10.20
我が子の成長を応援してくれる祖父母と一緒に育児をしていくには、コミュニケーションが何よりも重要です(#1、#2を読む)。
しかし、コロナ禍により直接、会うことが少なくなった、あるいは自粛せざるを得なくなった昨今は、交流の仕方を変えていかなければ、以前のような意思疎通が難しい状況でしょう。
祖父母と交流するには電話だけでなく、姿も共有できるスマホやパソコン、多機能スピーカーも役立ちます。シリーズ3回目は、家族をつなぐコミュニケーションツールをテクニカルライターの太田百合子さんに紹介していただきます。
また、祖父母の気持ち、パパママの気持ちに精通している孫育て・ニッポン理事長のぼうだあきこ先生にも、引き続きデジタル機器にまつわる子育てエピソードを語っていただきます(全3回の3回目。#1、#2を読む)。
LINEを祖父母と使うときのコツとは?
LINEをコミュニケーションツールとしてすでに利用している方は多いでしょう。しかし、慣れているツールだからこそ、いつもの使い方から抜け出せていない方も多いと太田さんは話します。
「コロナ禍を経て、祖父母世代のデジタル周りで私が感じたことは、利用レベルが両極化していることです。LINEは使っているもののテキストメッセージのやりとりで止まっている方と、ビデオ通話を駆使して顔を見ての会話を積極的に取り入れている方がいるという印象です。
ここ数年は在宅勤務の影響もあって、現役で仕事をしている祖父母世代でもZOOMやTeamsなどのコミュニケーションツールを使っていますが、それが家族間や友人間には落とし込めていない、応用できていないという感じです。
コミュニケーションは対面して話すのが一番ですが、次に大切なことは顔を見て話すことでしょう。従って、ビデオ通話はコロナ禍の対話としてはとても有効です。日常に取り入れると、家族のつながりの強さが変わってくるはずです」(太田さん)
LINEの通話に焦点を合わせると、実はさまざまな使い方ができるアプリケーションだと太田さんは話します。これを家族間で使わないのはもったいないそう。
「通話には、通常の電話と同様に話せる音声通話と、お互いの顔を見ながら会話できるビデオ通話があります。と、ここまではLINEを使っている方ならおおよそ知っていることです。
ただ、ビデオ通話の中でも、グループでは使ったことがない方は多いようです。テキストメッセージのグループトークを使っているにもかかわらず、それ以上の使い方を取り入れていないことがあります。
グループは祖父母とパパママ間で作るだけでなく、子どもが大きいなら祖父母と子どもだけのグループやいとこを交えたグループなど、いろいろな集まりで作ることができます。グループビデオ通話は複数の人と顔を合わせて会話を楽しめるので、家族の意味を広くとって、親戚にまで範囲を広げて使うのもオススメです」(太田さん)
ビデオ通話をするなら祖父母宅の通信環境を見直してあげる必要も
ビデオ通話はデータ通信量がかかるので、通話環境については注意が必要です。
「LINEのビデオ通話のデータ通信量目安は1分で5.1MBです。1GBで3.25時間をビデオ通話することが可能なので、例えば1ヵ月1GBまでのデータ通信プランを契約している方が毎日、通話する場合で考えると、1日あたり約6分間の通話ができる計算です。
単純に6分という数字を捉えると長くも感じますが、家族でグループビデオ通話を楽しむと、時間はあっという間に過ぎて通信量を思った以上に消費してしまうことがあります。ですから、祖父母宅の通信環境が心細いなら、Wi‐Fi環境を整えてあげるなど設備の見直しも視野に入れてあげるといいでしょう。
祖父母世代には通信に詳しくない方もいるので、できればパパママがサービスをセットするところからフォローしてあげるのが親切です」(太田さん)
このほかにもLINEの使い方として、トークごとに背景を使い分けるといいと太田さんはいいます。視覚的に違いがあると、テキストメッセージの誤送信や通話の誤接続を防ぐことができます。
コミュニケーションツールとして一般的に浸透しているLINEですが、グループビデオ通話を取り入れるなど、使い方次第でコミュニケーションは広がりそうです。
コミュニケーション上手なママが実践していたビデオ通話の使い方
ビデオ通話については、ぼうだ先生も家族間で取り入れるべきだと話します。その理由として、次のようなエピソードを紹介してくれました。
「ビデオ通話は、子育て世代にとても役立ちます。祖父母と家族をつなぐコミュニケーションツールという側面もありますが、それだけではありません。
あるママのエピソードですが、コロナ禍で子どもが登園できなかった時期に、朝9時ごろから祖父母と我が子をビデオ通話でつないであげて、コミュニケーションを深めつつ、祖父母にオンライン上で我が子のお世話をしてもらっていた方がいました。
子どもが会話を楽しんでいる間にママは家事を済ませ、第二子の子どもの面倒を見るなど、いろいろ用事を終わらせることができたそうです。
また、朝のルーティンができたことで園児の子どもの生活リズムも整って、一石二鳥だったといいます。とても上手な使い方だと感心しました」(ぼうだ先生)
ビデオ通話は、祖父母が年を取ってお世話が必要になったときにも有効だとぼうだ先生は話します。
「祖父母がどんなものを日々、食べているのか、冷蔵庫の中を映像でチェックできたり、部屋の様子も確認できます。パパママの目で状況をチェックできるので、何かあれば駆けつけることもできるでしょう。
通い介護になる前段階だととても役立ちますから、これをまだ取り入れていない祖父母はできる限り取り入れてほしいですね」(ぼうだ先生)
ぼうだ先生によると、ビデオ通話ができることで祖父母自身も外とのつながりができて孤立を防ぐことができます。コロナ禍でシニアの外出自粛が特に叫ばれていたころ、大学のオンライン講座を受講して勉強に励んでいた方もいるそう。
つながりを広げていくことは家族の生活だけでなく、祖父母の生活自体も活発にしてくれそうです。