100万ドルの発明!? 売れに売れたセロハンテープは「とりあえずやってみた!」から生まれた

ざんねん? びっくり! な文房具のひみつ事典(5:セロハンテープ) 文房具ライター・ヨシムラマリ

文房具ライター:ヨシムラ マリ

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私たちがふだんつかっている、鉛筆や消しゴムなどの文房具。いろいろな文房具の誕生したときには、「どうしてこうなった!?」と思ってしまう“ざんねん”なものや、いま見ても「すごいなあ!」と“びっくり”しちゃうものまでさまざま。そんなおもしろくてためになる、文房具の世界をのぞいてみましょう。

セロハンテープはやってみたらできちゃったもの

セロハンテープのセロハンは、木材からパルプを原料にしたフィルムです。

1908年にスイスで発明されると、人びとははじめて手にする透明なシートに夢中に。とくに、よろこばれたのが、プレゼントのラッピングにつかうことでした。

でも、せっかく透明のシートで包んでも、それをとめるための、キレイで透明なテープがありません。

じつはそれまで、

セロハンでテープを作るのは不可能だ。セロハンにはオモテもウラもないので、のりをぬってテープとして重ねると、下になったセロハンにのりがくっついて、上のセロハンだけとれてしまう!」

とみんなが信じていたからです。

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でもそれがほんとうかどうか、失敗してもいいから自分でためしてみよう、と思ったのが、アメリカのリチャード・ガーリー・ドール。

のりをつけたセロハンを作り、別のセロハンの上に貼ってみると……

なんと、なんの問題もなくはがれたのです!

こうして、1930年にセロハンテープが完成。

売れに売れて「100万ドルの発明」とまでいわれました。

なにごとも、とりあえずトライしてみるものですね。

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ヨシムラ マリ

YOSHIMURA Mari
文房具ライター

ライター/イラストレーター。1983年生まれ。神奈川県横浜市出身。子どもの頃から絵を描くのが好きで、身近な画材である紙やペンをきっかけに文房具にハマる。主な守備範囲はノートとペンと事務用品。 文具・オフィス用品メーカー大手の元社員で、現在は脱サラしてフリーランスとして活動中。著書に『ざんねん? びっくり! 文房具のひみつ事典』(講談社)、『文房具の解剖図鑑』(エクスナレッジ)がある。

ライター/イラストレーター。1983年生まれ。神奈川県横浜市出身。子どもの頃から絵を描くのが好きで、身近な画材である紙やペンをきっかけに文房具にハマる。主な守備範囲はノートとペンと事務用品。 文具・オフィス用品メーカー大手の元社員で、現在は脱サラしてフリーランスとして活動中。著書に『ざんねん? びっくり! 文房具のひみつ事典』(講談社)、『文房具の解剖図鑑』(エクスナレッジ)がある。