4人にひとりが経験済みの「VIO脱毛」 最新技術の疑問を医師&エステに聞いた  

専門家が答える「毛の問題」#2‐2 ママパパのVIO脱毛~気になる疑問~

ライター:星野 早百合

Q.5
生理中にVIO脱毛を受けられる?

A.5
富坂先生
 生理中はホルモンの関係で皮膚が敏感なため、レーザーや光を当てると痛みを感じやすい状態です。炎症や色素沈着など、肌トラブルも起こしやすいので避けましょう。脱毛器に経血が付くのも、衛生上よくありません。

また、性器ヘルペスや尖圭(せんけい)コンジローマなど、陰部に病変があるときも絶対にNG。症状を悪化させるだけでなく、周りに感染させてしまうリスクもあります。


Q.6
妊娠中もVIO脱毛を続けていい?

A.6
富坂先生
 妊娠中はホルモンの変化により、妊娠前より体毛が濃くなります。皮膚が敏感で肌荒れのリスクが高く、毛周期も変わるため脱毛の効果も十分に得にくいといえるでしょう。

また、妊娠末期は、長時間仰向けでいると下大静脈を圧迫し、トラブルを引き起こす恐れも。妊娠中は使える薬も限られるので、脱毛はいったん中断しましょう。産後、授乳を終えてからなど、医療機関やサロンと相談してから再開するのがベターです。

自己処理をするならVIO専用の脱毛グッズで

Q.7
自己処理をする際の注意点は?

A.7
富坂先生
 デリケートゾーンの皮膚はとても弱く、たるみや凹凸もあるため、自己処理から肌トラブルにつながりやすいので注意が必要です。できるだけ肌への刺激を抑えるため、VIO専用の電気シェーバーやカミソリを使うといいでしょう。

カミソリで処理する場合、切れ味の悪い刃はカミソリ負けを起こしやすいので、新しい刃に付け替えます。しっかり泡立てた石けんやシェービング剤などを塗ってから刃を当てましょう。処理後はクリームでしっかり保湿をすることが大事です。

Q.8
自己処理を続けると、毛が濃くなるってホント?


A.8
富坂先生
 実際に毛が濃くなることはないように思います。よくあるのは、カミソリでの処理によって色素沈着が起きて、全体的に毛が濃く見えてしまうケース。カミソリによる物理的な刺激と、保湿不足が原因です。

前述のとおり、カミソリで処理するときはできるだけ刺激を抑えて、しっかりと保湿して肌トラブルを防ぎましょう。
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衛生面やファッション面だけでなく、ママパパ世代にとってもメリットのあるVIO脱毛ですが、最終的に決めるのは自分自身。正しい知識を得て、さまざまな選択肢の中から自分に合ったものを選びたいですね。

「毛の問題」シリーズ第3回は、話題の「キッズ脱毛」についてお届けします。

取材・文/星野早百合

【脚注】
※1=セルフ脱毛サロンとは? 効果や料金を解説【デメリットはある?】(スターセルフ)

【取材協力】
●エステティックTBC
1976年創業、全国47都道府県に直営サロンを展開するエステティックサロン。「脱毛」「フェイシャル」「ボディシェイプ」「ブライダルエステティック」で、女性の美をトータルにサポート。全国130店舗で高品質なサービスを提供する。

エステティックTBC公式サイト

13 件
とみさか みおり

富坂 美織

Miori Tomisaka
産婦人科医、医学博士

産婦人科医、医学博士。順天堂大学医学部卒業、東京大学医学部研修医、愛育病院産婦人科医を経て、ハーバード大学大学院へ留学。卒業後は、マッキンゼーにてコンサルティング業務に携わる。 現在は不妊治療が専門で「さくらウィメンズクリニック」に勤務するほか、順天堂大学医学部産婦人科教室非常勤講師、テレビや雑誌などの幅広いメディアでも活躍。 著書に『「2人」で知っておきたい 妊娠・出産・不妊のリアル』(ダイヤモンド社)など。 ●富坂美織 オフィシャルサイト  ●Twitter @mioritomi

産婦人科医、医学博士。順天堂大学医学部卒業、東京大学医学部研修医、愛育病院産婦人科医を経て、ハーバード大学大学院へ留学。卒業後は、マッキンゼーにてコンサルティング業務に携わる。 現在は不妊治療が専門で「さくらウィメンズクリニック」に勤務するほか、順天堂大学医学部産婦人科教室非常勤講師、テレビや雑誌などの幅広いメディアでも活躍。 著書に『「2人」で知っておきたい 妊娠・出産・不妊のリアル』(ダイヤモンド社)など。 ●富坂美織 オフィシャルサイト  ●Twitter @mioritomi

ほしの さゆり

星野 早百合

ライター

編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。

編集プロダクション勤務を経て、フリーランス・ライターとして活動。雑誌やWEBメディア、オウンドメディアなどで、ライフスタイル取材や著名人のインタビュー原稿を中心に執筆。 保育園児の娘、夫、シニアの黒パグと暮らす。