子どもの「抜毛症」 生活に支障をきたすまで自分の髪の毛や体毛を抜くことがやめられない! 症状と原因を〔児童精神科医が解説〕

「抜毛症」 #1 ~原因と症状編~

児童精神科医:宇佐美 政英

写真:snowleopard/イメージマート
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子どもが意識せずに自分の髪の毛や体毛を抜いてしまう「抜毛症(ばつもうしょう)」。発症は、10~13歳ごろに多いといわれています。

多くの抜毛症の子どもの治療をしている、国立国際医療研究センター国府台病院児童精神科診療科長の宇佐美政英先生に、抜毛症の具体的な症状や原因についてお聞きしました。

(全2回の1回目。2回目を読む。※公開時よりリンク有効)

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毛を抜くことに快感を覚えることも

──はじめに、抜毛症とはどのような症状なのでしょうか。

宇佐美政英先生(以下、宇佐美先生):別名『トリコチロマニア』といい、意識せずに自分の髪の毛や体毛を抜くことを繰り返し、それがやめられずに生活に支障をきたす精神疾患です。

抜毛症の人には、次の症状が見られます。しかし、症状には個人差があり、すべてが当てはまるわけではありません。

抜いた毛を食べてしまうことも!? 脱毛症の主な症状とは

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