「あの人は、子どものころ、どんな子どもだったんだろう」
「この人の親って、どんな人なんだろう」
「この人は、どんなふうに育ってきたんだろう」
今現在、活躍する著名人たちの、自身の幼少期~子ども時代の思い出や、子ども時代に印象に残っていること、そして、幼少期に「育児された側」として親へはどんな思いを持っていたのか、ひとかどの人物の親とは、いったいどんな存在なのか……。
そんな著名人の子ども時代や、親との関わり方、育ち方などを思い出とともにインタビューする連載です。
子どもたちの憧れの職業の一つとして、昨今大注目の「声優」。2026年10月2日より公開の『劇場版ダーウィンが来た!』世界のネコのなかまたちで語りを務める水瀬いのりさんは、幼いころから声優になることを夢に見て、それを叶えた人。今や若手実力派声優として大活躍中の水瀬さんは、どのような子ども時代を過ごし、どのように声優への道を歩んだのでしょう? そこには夢の叶え方のヒントがいっぱい詰まっていました!
目次
“好き”を邪魔されなかったのは一人っ子の特権
私の子ども時代は、常にアニメやキャラクターに囲まれている、という環境でした。家ではいつもアニメ作品が流れていて、「テレビの見過ぎ!」と怒られたこともありません。むしろアニメを見ていると私の機嫌がよくなるので、積極的に見せてくれていたほど(笑)。家族で東京ディズニーランドに行くのも恒例行事で。ディズニーは父も母もみんな大好きだったので、家族に良い“気”をもたらしてくれる存在だったんですよね。
私は一人っ子できょうだいに憧れていたんですけど、一人っ子ゆえに、そうやってマニアックな自分の嗜好にどっぷり浸からせてもらえた、とも思っていて。それは幸せだったなと感じています。
そんな環境だったので、6歳のときにはもう「声優になりたい」と夢が決まっていました。ただ、学校に通い始めると堂々と「好き」とは言えなくなってしまって。当時は今ほどアニメ文化が浸透していなかったので、若干の寂しさや異端さを学校内で感じていました。クラスのみんなが話すドラマや芸能人の流行についていけず、放課後遊びに行きたい場所もカフェではなくアニメショップだったので気づけば自分の趣味をあまり公にしないように過ごしてしまいました。
14歳でオーディションを受けてグランプリに
一方で、その寂しさを補ってあまりあるくらい、親は私の夢を応援してくれていました。声優も「絶対なれるよ! 歌上手いし、才能あるし!」と、親バカ丸出しでした(笑)。そこで私はすっかり勘違いして「そうだよね!」と思ったかというと、それはまったくなくて。自分で言うのも何ですが、もともと甘ったれたところがない性格だったので、「現実はそんなに甘くない」と分かっていた。でも、それだけ親が私の活躍を信じてくれていたので、「いつかはそういう姿を見せたいな」と、本気で声優を目指す気持ちが芽生えたんです。
私は子どものころからグズグズ迷わず決断するところがあって。そして決めたら、悩むより達成するために行動するタイプ。だから「声優を目指す」と決めてからは、学校終わりに母とカラオケに行って歌を聴いてもらう、というのがほぼ毎日のルーティンでした。友達と行くこともありましたが、やはり一番真剣に聴いてくれるのは母。だから何より練習になったんです。
14歳で声優のオーディションを受けたのも、母のアドバイスに迷わず従ってのこと。オーディション雑誌には、そのまま書き込んで事務所に送れるという履歴書キットが付いているんです。声優というと、まずは専門学校などに通って技術を磨くというのが王道のルートですけど、私は勉学というフレーズに対してどうしても腰が重くなる性格でしてそれならオーディションを受けて直接事務所に入ってしまえば良い! という結論へ。それで一か八かでオーディションを受けたら、グランプリを獲得できてしまったんです。






























