
「お前ならできる!」期待に応え続けた優等生の息子が… 高校受験「不合格」で壊れた夏〈前編〉
2026.08.19
17歳の男の子を子育て中のママ(47歳)です。
親が子どもにかける「あなたならできる」という言葉。それは、子どもの背中を押す魔法のフレーズなのかもしれません。しかし、知らず知らずのうちにわが子を追い詰めていたとしたら──。
これは、優等生だったわが家の長男が、受験という大きな壁にぶつかった、ある夏休みの記録です。
※本記事はママの実体験を取材し、プライバシーに配慮して構成したものです。
「お前ならできる!」祖父の期待を背負って育った息子
私は地元の人なら誰もが名前を知っている、公共事業などを手がける建設会社の娘として育ちました。
結婚後は、実家から徒歩5分ほどの場所に家を建て、3人兄弟の子育てに日々奮闘していました。代々続く家業でしたが、父が現役だったこともあり、私は家業を継ぎませんでした。そのためか、長男である息子が生まれたとき、周囲からの「後継」への期待は自然と息子へ向かうようになった気がします。
とくに息子に期待を寄せていたのが、私の父。父は実家の会社で重役を務めていて、絵に描いたような叩き上げの熱血漢です。努力と根性を何より大切にする人で、息子が幼いころから「お前ならできる!」「お前は天才だ!」と、事あるごとに声をかけていました。
おじいちゃんが大好きな息子は、褒められるたびにうれしそう。そして「いつか会社を継いでほしい」という祖父の期待にも、応えようとしているように見えました。その影響もあってか、学校では学級委員や生徒会役員を自らかって出るなど、何事にも積極的な子に育ったのです。
しかしそんな息子の姿を頼もしく思う一方で、私はどこか後ろめたさも感じていました。私が家業を継がなかったことで、父の期待を息子が一身に背負っているように見えたからです。
何事にも全力を尽くす息子ですが、どこか無理をしているように見えることがありました。夫も同じように感じていたようで、応援しながらも、いつも「無理しなくていいんだよ」と声を掛けていたように思います。
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