7割のママが経験する「マミーブレイン」 物忘れ 集中力低下 言葉が出てこない…「産後脳」の実態

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こんなことも忘れちゃうの? マミーブレイン体験談

写真:yamasan/イメージマート
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◆こんなことも忘れる? 物忘れエピソード

まずは「マミーブレイン」の代表格でもある物忘れの体験談です。

咄嗟に単語が出てきません。「あーアレ、アレ持っていかなきゃアレアレ」「アレ忘れた、アレ」とか言っています。そして夫とはアレで通じるほどツーカーではないので自分が悪いのですがストレスが溜まります。

とにかく言葉が出てこない! という声が大量に寄せられました。

調味料の名前やふだん使っている物の名前がスムーズに出てこない。

このように日常で使うものの名前が出てこないという声もあれば、

次女の出産後、3歳の長女に「朝ごはんはパンとご飯どっちがいい?」と聞いた後、いざ準備をしようとしたら、長女がなんと答えたか忘れていた。

というように、ほんの数分前の記憶が飛んでしまったという体験談もありました。

日常的に使っているアプリのパスワードがわからなくなってしまって、こんなことなかったのに……とすこし落ち込みました。後から知り、マミーブレインだったのかも、と思い少し安心した記憶があります。

「マミーブレイン」という状態があることを知っているだけでも、自分だけではないんだと安心できますよね。

◆頭がまわらない! 思考力低下エピソード

前述した物忘れにも近いのですが、思考力が落ちたという体験談も多かったです。

買い物に行くので何を買うかメモをしたのに、そのメモを家に忘れる。計画を立てたくても考えてもまとまらず、考えるのがつらかった。

産後は考えなければならないことが多いだけに、考えること自体がつらくなってしまうのは絶望してしまいますね。

とにかくなにも考えられず、今まで簡単にできていたことができなくなりました。夕飯の献立ひとつ考えられなかったり、買い物に行って献立を考えても食材を探しに行ってる間に忘れてしまったり、買った食材を忘れたり。とにかく酷くて、冷蔵庫にしまいながらカレンダーに献立をメモしていました……。

こちらも思考力低下の体験談。そんな大変な中でも、買った食材をしまいながらカレンダーにメモするという対策をとったのはすごいことです。

◆睡眠不足も原因? 集中力低下エピソード

ものを落としたり、鍋を焦がしてしまったり、というように集中力の低下に関するエピソードもありました。

鍵を落とす、財布を落とす、赤ちゃんに関すること以外の予定を忘れる、鍋を焦がしたときはさすがにやばい!と思った。

集中力の低下は安全面にも直結することが多いせいか、ヒヤリエピソードが寄せられました。

下の子は1歳半になるまで、ミルクしか飲まず夜も平均して8~10回ほど起きる子でした。寝不足のせいなのか、まだ1歳すぎたばかりの小さな娘を、キッチンのカップボードに乗せてしまいました。今考えると、とっても危ないのですが、そのときは無意識にやってしまいました。当時4歳だった上の子が「あぶないよ」と教えてくれてハッとしました。

こんなヒヤリエピソードをシェアしてくれたママもいました。夜に8回以上も起きなければいけない産後の毎日、脳に変化が起きないわけがありませんよね。

卵を割って中身を生ゴミ入れにin、殻をボウルにinしたときは食べ物を無駄にしてしまったショックが強かったです。最近はメモしようとスマホのロックを解除するかしないかの段階でメモする内容を忘れます。

このママと同じように、卵の中身を捨ててしまったというエピソードは3件寄せられています。あなただけではありません!

幼稚園や学校の書類がほとんど読めなくなってしまい、提出期限も全然守れませんでした。文字が脳を滑っていくようでした。

「文字が脳を滑っていく」という表現に深く共感しました。

「本を読んでいても、内容がまったく入ってこない」と書いてくれたママもいました。

パートナーの無理解に傷ついたママも 対策は?

今回のアンケートでは、マミーブレインの状態のとき、夫やパートナーからの態度や言葉に傷ついたという声もありました。

あまり記憶にないが、言った言わないの軽い論争が夫婦間で繰り広げられることがあったと思う。(どんな内容だったのか)それさえも忘れている。

思考能力や判断力が明らかに下がったと感じていて、それを話しても夫には理解が得られず、もともとの能力が低いのだと言われているようでもあり、悲しかった。

周囲の無理解がママを追い込んでいる実態を知り、やりきれない気持ちになりました。ママ自身が産前の自分と比較して落ち込んでいるのに追い込むような言葉はいただけません。「マミーブレイン」への理解が進むことを切に願います。

ママを集めて話を聞いた座談会では、

3人目を産んだときに、頭がぼーっとしていて上の子たちの学校に持たせるものの準備がうまくできなくなりました。子どもに「お母さん、すぐ忘れちゃうわ~」と言っていたら、子どもが逆にしっかりし出して「お母さん、パッキンつけた?」など聞いてフォローしてくれるようになりました。(7歳、4歳、1歳の男の子のママ)

という体験談をシェアしてくれたママがいました。産後のもの忘れや思考力の低下をママだけの問題とせず、周囲(子どもも含む)に頼った好事例なのではないでしょうか。

ほとんどのママが経験するが、産後うつには要注意

マミーブレインの改善には個人差があり、産後半年から2年で徐々に回復していくといいます。

とはいえ、産後のママは心身ともにデリケート。だからこそマミーブレインがいつまで続くのか不安になったり、このまま戻らないのではないかと思ったりすることもあるでしょう。

今回の調査で約7割のママが多かれ少なかれマミーブレインの症状を経験していることがわかりました。悩んでいるママはあなただけではありません。一人で悩まずに、家族や周囲の助けも借りながら乗り越えていきましょう。

ただ一方でこんな先輩ママの声もありました。

体力、記憶力、気力、集中力、思考力、判断力のすべてにおいて、産前と比べてガクっと落ちてしまったので、それがショックだった。自分でも意識して気をつけるとか、努力次第で改善・回復できるものではないのが、余計に落ち込ませた。夫や家族からミスや落ち度を指摘されても、自分の不注意としか思えず、産後うつ・育児うつにつながった。

マミーブレインだと思っていても、生活に支障が出るほどだったり、落ち込みがひどかったりする場合には、産後うつや思わぬ病気が隠れている可能性も。そんなときは、ためらわず医療機関を受診してくださいね。

みなさんはマミーブレインと思われる経験をしたことはありますか?

※基本的にアンケート回答の原文をそのまま記載しています。ただし文字数の都合上、一部抜粋や主旨を損なわない範囲の要約・編集を行っている箇所があります。(明らかな誤字等は修正のうえ記載)

コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。
ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。

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コクリコとAnyMaMa LIFESTYLE.Labが協働で、子育て課題解決×読書文化を目指すプロジェクト「コクリコラボ」。 ママの社会復帰を支援するサービス「AnyMaMa(エニママ)」で活躍するママたちのリアルな声を集めながら、新たなサービスや取り組み、ライフスタイルのアイデアを生み出していきます。 (Any MaMaについてはこちら:anymama.jp Twitter: @AnyMaMaJP )​

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