中学受験合格率・驚異の100% 最強塾講師が「親から指導する」これだけの理由

子どもの行動が直らない原因は実は親にあった!?【自分で考えて行動できる子になる子育て #1】

子どもがぐんぐん変わる! 親が変えていきたい3つのこと

「子どもを変えたいと願うのでしたら、親御さんはご自身に関して次の3つのことを変えてみてください。

親が変えるべき3つのポイント

① 意識
② 言葉
③ 行動

前述の忘れ物がなくならなかった子の親御さんを例にすると、私はお母さんに、子どもの『うん』という返事を我が子が理解した、あるいは納得したと親側が勝手に思い込まないように、まずは《意識》を変えることをお願いしました。

次に子どもにかける《言葉》を具体的にするよう伝え、最後にこまめに褒めるという《行動》も実践してもらいました。

その後、その子の忘れ物の問題は克服され、いろいろなことが整っていったことで、中学受験にも成功をしたといううれしい結果にもつながりました」(須合先生)

《意識、言葉、行動》というポイントは、空海の「身口意(しんくい)」の教えが由来です。身=行動、口=言葉、意=心・思い・意識を指します。

「人の行いは身口意で成り立っているから、何かを成し遂げたいならば、まずは自らの3つの部分を整える必要があると考えました。

つまりこれが、親側の《意識、言葉、行動》を変えることが、引いては子どもに変わってほしいという願いを成し遂げるコツに至ったのです」(須合先生)

実際、塾へ相談しに来る親御さんが3つのポイントを実践したところ、子どもに変化が見られたという家庭が後を絶たないといいます。

子どもは親から多大な影響を受けています。親側の《意識、言葉、行動》が変わると、子どもの《意識、言葉、行動》も自ずと変わります。 写真:アフロ

《意識、言葉、行動》を変えることは、子どもなりの価値観を育てるきっかけにも!

《意識、言葉、行動》を変えることは、子ども本来の在り方にもつながります。

「塾に来る親御さんと話していると、『うちの子、算数がダメで~』『うちの子は○○学校に行かせたい』など、決めつけるような言葉を聞くことがよくあります。

しかし、これは親側の価値観で作られた子どもですから、押し付けない《意識、言葉、行動》をしたいものです。

決めつけは、子どもの自分なりの考え(価値観)を作るチャンスを奪い、その子の内側から湧いてくる『これをやってみたい!』という経験も奪います。

実は、私もかつては押し付けている親の一人でした。私には3人の娘がいて、長女には中学受験をさせようと、小学校3年生のときに塾に通わせた経験があります。しかし、次第に娘の成績は振るわなくなり、爪かじりなどの症状が表れました。

これを見て私は、長女の特性などをちゃんと理解せずに自分の考えだけを押し付けていたことに気づき、猛省した過去があります。

主体性や積極性を我が子に望むなら、外からの影響が子どもの行動理由にならないような子育てが必要です。

目の前のお子さんはいろいろな経験を積み重ねている途中ですから、その中であれこれ悩み、試行錯誤させてあげてください」(須合先生)

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