進学の選択肢「通信制高校」 料金体系・教育内容・サポート体制 専門家が解説する「学費」の注意点

認定NPO法人カタリバ代表理事・今村久美さんに聞く「通信制高校」 #2 ~学費問題~

認定NPO法人カタリバ代表理事:今村 久美

学びを支える「サポート校」の実態

通信制高校の学費は、大きく分けて以下の2つで構成されています。

通信制高校の学費
1.基本的な授業料(教材費込み)
2.追加オプションの費用(学習や生活サポート、課外活動など)
※民間の「サポート校」が担う場合もあります。

そして通信制高校の学費で忘れてはいけないのが「サポート校」の存在です。

サポート校とは、通信制高校と提携している学習塾や予備校といった学習支援施設のことを指します。
(※通信制高校の中には、校内に学習支援を行うコースを設けている学校もあります)

通信制高校では、自宅学習が中心となるため、計画どおりに学習することが難しかったり、孤立感を感じてモチベーションが維持できず、途中で挫折してしまうことも。また、卒業まで3年以上かかってしまうケースも少なくありません。

そこでサポート校が、基本科目の補習やレポート作成といった学習面でのサポートに加え、生徒の生活面や精神面でのサポートを行っているのです。

独自の強みを生かした「サポート校」も

各サポート校では、独自の強みを活かした多様なプログラムを用意しているのも特徴です。例えば、ITやデザインといった先進的な学習や課外活動、専門講師による難関大学の入試対策など、生徒のニーズに合わせて選ぶことができます。

サポート校への通学日数は、カリキュラムやプログラムによって異なりますが、週1回からほぼ毎日通うケースもあるなど、さまざまです。

もちろん、サポート校に通わなくても通信制高校を卒業することは可能ですが、学習面や生活面でのサポートを必要とする生徒にとって、サポート校は重要な役割を果たしているのです。

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