【中学受験 はじめの一歩】 失敗しない「塾選び」 首都圏・関西圏「6大塾」の特徴を徹底分析 〔塾ソムリエが解説〕
【塾選びのポイント#3】「塾ソムリエ」西村則康さんが教えるSAPIX、日能研、四谷大塚、早稲田アカデミー、浜学園、希学園の違い
2025.01.10
塾選び 「3年生対象の説明会」に参加すべき理由とは?
中学受験で合格するためには、塾との相性が重要です。意欲的に学ぶことができれば、よい結果に結びつくでしょう。中学受験に必要な学習は、一般的に3年間といわれており、多くの塾では小学4年生から中学受験に向けたカリキュラムが組まれています。
大手進学塾の中には、小学5年生の2月までに入試範囲の学習をすべて終わらせることを想定しているところも多く、「無理なくカリキュラムをこなすためには、小学3年生の2月から中学受験の対策をスタートさせるのが一般的です。
詰め込み過ぎや、受験勉強疲れを起こさせないためにも、あまり早い時期からのスタートはお勧めしません」と、中学受験のプロ家庭教師「名門指導会」代表で、「塾ソムリエ」としても活躍する西村則康さんは言います。
まずは、気になる塾があれば、入塾前に説明会などに足を運んでみましょう。毎月、「入塾説明会」を開催しているところも多いです。3年生対象に行われる夏期講習か冬期講習に参加してみるのもいいですね。
また、大手進学塾では小学3年生の6月初旬ごろから「進学相談会」の受け付けが始まります。西村さんによると「同じ系列の塾でも、校舎によって細かな指導方針は異なる」ので、入塾案内をただ確認するだけでなく、合格者の体験談を聞いたり、個別面談の機会を利用して実際に先生と話してみたり、塾の雰囲気を直接感じることが大切です。
「それでも、入塾後に、子どもとの相性が悪いことが判明する場合もあります。その際は、思い切って転塾を考えたり、同じ系列の塾でも校舎を変えたりするなど、何らかの対策が必要です」と西村さん。転塾や転校の際も、説明会で得た情報が役に立つので、まずはしっかりと情報を収集しておきましょう。
塾を選ぶ際に重要となるのが、「志望する中学のレベル」と「入塾前の我が子の学力や能力」です。この2つについて、入塾前に、どれくらいの差があるのか、保護者自身がしっかりと把握しておく必要があります。
「難関中学の合格者数を公表している塾も多いですが、その数が多いからといって、指導が優れているとは限りません。志望校のタイプや難易度を考えた選択が重要です」と西村さん。
西村さんは続けます。「塾選びのポイントは、我が子が志望する中学の合格実績が高いことです。その際、塾単位ではなく、校舎単位で確認することが大切です。先ほども言いましたが、同じ系列の塾でも、校舎や指導する先生によって、細かな指導方針は異なります。どこの塾を選んだらいいか迷った際は、校舎単位での比較検討がベストです」
~塾選びのポイント~
・小学3年生の夏期講習か冬期講習を受けてみる
・説明会や通塾経験者から情報収集する
・塾単位ではなく、校舎単位で子どもとの相性を見る
・志望校の合格実績を確認 など
子どものタイプ別、大手進学塾の選び方
中学受験向けの大手進学塾として、「SAPIX」「日能研」「四谷大塚」「早稲田アカデミー」などが知られています。首都圏では、この4つが四大塾と呼ばれ、受け入れ人数や校舎数も多く、人気を集めています。
一方、関西圏では、受験対象となる中学校数が首都圏に比べ少ないことから、塾の選択肢もそれに伴っているのが現状です。最上位校を狙う子に人気の「浜学園」をはじめ、「希学園」などがそれに続きます。
ここでは、これら6つに絞って、それぞれの特徴を見ていきましょう。