当事者の目線を反映した実現をめざす

労働法が得意な弁護士としてテレワークの研究もしてきた川久保さんは「託児所付きテレワーク施設の実現」という公約に対する思い入れも強いそう。

この施設には、2つの側面があるとのことです。ひとつは企業や市役所業務の一部を受注し、子育て中の母親が数時間だけ託児所に子どもを預けてその仕事をして、報酬を得られる施設、という側面です。これならば、出産を機に仕事から離れた人が、社会復帰のワンステップとして使うこともできます。もう一つは、川久保さんのように手に職を持っている人向けの施設としての側面です。授乳中の母親にとって、仕事場に託児所が併設されていて、仕事の合間に授乳ができることはとても貴重であると言います。

「つくば市等が所有しているつくば駅前のテナントビルを全面改修するプランがあるので、そのプランの中でこのような施設を実現できないかな、と考えています。施設の企画には、当事者目線が大切。それがなければ、たとえば『授乳スペース』がなかったり、テレワーク時に重視されることが多い『セキュリティーを守れる個室』がなかったりと、残念な形になってしまいかねません」

当事者目線であらゆる手段を使って「子育ての困った」を変えていく。それが新人市議・川久保さんの決意だといいます。それでは、弁護士でも市議でもない「普通のお母さん」が、「子育ての困った」を変えるためには、どう動けばいいのか。次回はその効果的な「声の挙げ方」について紹介します。

つくば市議会議員・川久保皆実さんインタビュー後編
「普通のママもできる「育児の困った」の変え方 」はこちら

ママ市議・川久保皆実さんの活動に期待です。写真提供:本人

PROFILE
川久保皆実(かわくぼみなみ) 
茨城県つくば市出身。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科修了。弁護士・株式会社リージット代表取締役(CEO)・つくば市議会議員として働きながら1歳・3歳の男児を育児中。
2020年7月、都内より故郷でもあるつくば市に移住。同年10月、市議会議員選挙に立候補し、3位当選を果たす。
政治家として、市民の力でつくばを変える「つくばチェンジチャレンジ」に挑戦中。
弁護士としての得意分野は労働法であり、著書に『すぐに使える規程例・書式例付き これならわかる テレワークの導入実務』(日本実業出版社)がある。

『すぐに使える規程例・書式例付き これならわかる テレワークの導入実務』(川久保皆実/日本実業出版社)

「子育て環境を変えたいから議員になる!」と決意した川久保皆実さん。子育て当事者として、果敢に挑戦する姿は、子を持つ親にとって心強い存在です。次の記事では、私たち「普通の親」でもできそうな、子育て環境の変え方を伺います。

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