2022.04.12

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石川基子の絵本『ほしじいたけ ほしばあたけ』制作日記

第36回 講談社絵本新人賞受賞からデビューまで 第4回

※この記事は、講談社絵本通信(2015年)掲載の記事を再構成したものです。

6月15日締め切りの講談社絵本新人賞に応募された皆様、お疲れさまでした!

結果発表が楽しみですね。選考の途中経過の発表を見るときは、心臓がばくばくしてしまいましたが、あのスリル感はやみつきになります。

9月の授賞式には、わたくしも刊行になったばかりの、インクの匂いもしそうな「ほしじいたけ ほしばあたけ」を携えて駆けつけます……ことができるのでしょうか……?

思い残すところはあちこちありましたが、時間切れで「ほしじいたけ ほしばあたけ」の本編は提出し、ただ今、表紙、見返し、裏表紙などの装丁を考え中です。

表紙、見返し、裏表紙のラフ

最初は、下の方は帯に隠れてしまうということなど、全く考えずにラフを描いていました。

担当編集者のO川さんやデザイナーさんにアドバイスやアイデアをいただき、だいぶ固まってきましたが、いまだ決定できず……、という、またまた危ない状況です。

絵本の文の方も最終的に詰めていく段階となり、何か気がつくこともあるかもしれないと思って、今さらなのですが、造形教室の子どもたちに「ほしじいたけ ほしばあたけ」のラフを読んでみました。(幼児・児童対象の造形教室の講師をしています。)

幼児にはちょっと理解しにくいかもと思い、小学2年生の子に見せました。読む前にふと不安になって、「干し椎茸って知ってる?」と聞いてみたところ、

「なにそれ?」

「ホラ、椎茸をかちかちに干したやつだって。食べるときには水に浸けてやわらかくして、煮たりするやつ。」(と、内心焦る私。)

「そんなもん、見たことも食べたこともない。」(そんなはずはないと思いますが。)

干し椎茸がどういうものなのか知らないと、このお話は理解できないのでは……との予感は的中。

読んでいる間、彼らはずっときょとんとしていました。今となってはどうしようもないことですが、ちょっとショックです。

造形教室では、絵を描く前の導入として読み聞かせをするなど、絵本を活用しています。前述の小学生たちと「お絵描きしりとり対決」をやったとき、一緒に読んだ『おえかきしりとり』(講談社刊)は、しりとりのルールを知らせるのに役立ちました。

それには、「ず」のつく言葉として「ズッキーニ」が出てきます。

「ズッキーニなんてわかる?」と聞いたら
「うん。きゅうりみたいな野菜。」

ズッキーニは知っているのに、干し椎茸を知らないとは……隔世の感があります。
かくなるうえは、どこかの椎茸農園とタイアップして、絵本に付録として干し椎茸を一個ずつ付ける……なんてことができたらいいのですが……。

おまけ

(おまけ)見返しのラフで作ってみました!

こちらができあがった絵本です。

『ほしじいたけ ほしばあたけ』
作:石川基子 講談社

石川さんの新作絵本!

こわ~いオニきのこたちが出没! と思ったら、どうやらオニきのこたちは村の子どもたちと仲良くしたかったよう。それを知ったほしじいたけとほしばあたけ、そしてキクラゲじいさんは作戦をたてるのですが……。人気シリーズ「ほしじいたけ ほしばあたけ」のシリーズ第5弾。


『ほしじいたけ ほしばあたけ おにたいじはいちだいじ?』
作:石川基子 講談社

いしかわ もとこ

石川 基子

Motoko Ishikawa
絵本作家

愛知県生まれ。京都教育大学特修美術科卒業。「子どもの本専門店 メリーゴーランド」の絵本塾で絵本作りを学ぶ。第12回ピンポイント絵本コン...

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