卒業式当日に役立つ「着崩れ防止法」

卒業式当日はきれいな袴姿を保てるよう、着崩れに気をつけましょう。着崩れる主なシーンは、階段の上り下りと、椅子に座るときの2つです。

階段の上り下りでは、袴の裾を踏んでしまいやすく、袴が下に落ちて着崩れます。階段の上りでは、手を裾の両脇から入れて持ち上げるようにし、逆に下りでは、袴の後ろに手を入れて持ち上げるといいでしょう。

上りでは手を袴の両脇に入れて浮かせます。下りでは、手を後ろのスリットに入れて持ち上げます。
写真:晴れ着の丸昌 横浜店

また、椅子に座る際にも着崩れに注意しましょう。まず、袴の後ろの両サイドから手を差し込み、持ち上げて、袴に膨らみをつくります。ここで膨らみをつくらないと、座ったときに袴が下に引っ張られて帯が下にずれてしまうことがあります。それから静かに浅く腰掛け、背筋を伸ばして座ります。この際、椅子に寄りかかり過ぎないことが大切です。

座る前に、袴の両サイドに手を入れて持ち上げて膨らみをつくります。背もたれには寄りかかり過ぎないようにし、背筋を伸ばします。  写真:晴れ着の丸昌 横浜店

お手洗いは? 衿がずれたら?

よく勘違いされることですが、袴はスカートのようになっています。剣道着の袴のように両足を別々に入れるズボンタイプではありません。「トイレはどうするの?」と心配する方もいますが、それほど難しいことではありません。着物の袖を帯と袴の間に挟んだら、後はロングスカートと同じ要領です。

袴はロングスカートと同じです。着物の袖を帯と袴の間に挟みます。
晴れ着の丸昌 横浜店​​

衿がずれてしまった場合、着物と重ね衿を左手で一緒に持って、袴の右スリットに右手を入れて着物と重ね衿を引き下げると衿が整います。

着物の袖を帯と袴の間に挟みます。
晴れ着の丸昌 横浜店

衿が乱れてしまったときや、記念撮影の前にきれいにしたいという場合に役に立ててください。

卒業式が日本文化に触れるいい機会になる

晴れ着の丸昌 横浜店

卒業式に袴で参加したお子さんのお母さんより、「初めは着物にあまり興味のなかった娘も、好みの着物に出会いました 」という感想が寄せられたことがあります。卒業式は、お子さんが日本の伝統文化に触れる良い機会です。実際に着物を身にまとってみてわかること、例えば自然と背筋が伸びたり、お友達や近所の人に褒めてもらえたりなど、多感な子ども時代に体験できるのはとても貴重だと思います。

また、学校生活を振り返って「コロナ禍で運動会や校外学習などのさまざまな行事が自粛や制限のあった最終学年となりましたが、最後に卒業式を華やかに迎えることができました」というお手紙も届いています。コロナ禍という困難な中でも、卒業式という記念の式典が、袴と着物の装いによって日本文化を体験する彩豊かな思い出になることを願っています。

※前編は下記のリンクからご覧ください。

(プロフィール)
磯辺由紀子(いそべゆきこ)/「晴れ着の丸昌 横浜店」衣装コーディネーター。フォーマルスぺシャリスト検定2級(シルバーライセンス)保持。入社20年の豊富な知識と経験を活かし、お客様一人ひとりに最もふさわしい晴れ着をお選びいただけるよう心を込めてサポートしている。

(プロフィール)
近藤陽子(こんどうようこ)/「晴れ着の丸昌 横浜店」広報・WEB制作担当。横浜に創業して55年の晴れ着の丸昌では、卒業袴、留袖、紳士礼服、訪問着、振袖、七五三やお宮参りの祝い着など2万点以上の晴れ着を取り扱う。神奈川県最大級の品揃えを誇るショールームのほか、ネットレンタルでも気軽に晴れ着を借りることができるよう努めている。

取材・文/池田 さくら

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