3歳息子がコロナ陽性! 複雑な濃厚接触者ルールに振り回された5人家族の話

子どもが陽性になったら、家族の待機期間はどうなる? リアルな体験談をレポート

ライター:山本 奈緒子

PCR検査の結果は陰性!

ここまで苦労をして検査を受けに行ったAさんでしたが、幸か不幸か結果は陰性。もっとも長い2月6日までの待機が決定してしまったのです。

しかもこの長い隔離期間中、政府は療養・待機期間を「10日」から「7日」に短縮すると発表。つまり、Aさんの待機期間は3日間短縮され2月3日まででよくなる、ということ。
「待機期間の変更は1月28日から適用とのことだったのですが、自己判断で勝手に短縮してしまっていいのだろうか、と心配で。保健所に確認しようとしたのですが、電話はつながらず。それで会社の厚生部に聞いたら、『念のため元の待機期間のままで』と言われてしまいました……。

結局私は、一番オミクロン感染者が増えて社会が混乱していたうえ、隔離期間のルールも変わる前の時期だったため、最長パターンの待機となってしまいました。私の息子と同じ1月17日に発熱し陽性判明した会社の後輩は、10日後の27日には出勤。コロナにかかっていない元気な私は、それから10日も出勤できなかったのに! 正直、タイミングが悪かったなあ…という気持ちは否めませんでしたね」
ややこしい療養・待機期間ルールを乗り越えた今、Aさんが「もっとこうしておけば良かった」と思うことは何なのでしょう?

「今」現在のルールの把握をしておくこと

待機期間のルールは刻刻と変化。今の状況をよく知っておいて。
「まず保健所となかなか連絡が取れないので、陽性者の療養期間や濃厚接触者の待機期間は日頃から自分で把握しておくことが大事だと思いました。でも私はよく分かっていなかったので、子どもの習い事や歯医者の予約も、もう待機期間は解除になっている日だったにもかかわらず、間違ってキャンセルしてしまったりしていました。

あと、これはルールが曖昧だなあと感じたことですが、自宅内隔離の開始日が自己申告だという点です。息子の発症日は1月17日で、陽性確定日は1月20日。それで娘の自宅内隔離開始日も20日としたのですが、実際は、娘は平日は二世帯住宅の義母の家に入り浸っていて、息子とは全くといっていいほど接していませんでした。だから人によっては、息子の発症日である1月17日から自宅内隔離ができていたと考えるかも、と思ったんです。

自宅内隔離だってどの程度徹底するかは個人の裁量に任される。そういう意味でも日頃から制度を正確に把握しておかないと、いざというときにスピーディーに判断できないな、と感じました」
今回の経験をしっかりと糧にしている印象のAさん。ところが……、
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