コムとセコム~猫と息子の成長日記~ #6「ぼくにはしっぽがない」

Instagramで約13万人が見守る 先住猫のコムちゃんと息子のセコムくんのおはなし

太田 メグ

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小学生の息子セコムくん(通称)と、愛猫コムタン、旦那さんと暮らす、太田メグさん。フォロワー約13万人のInstagramでは、#コムとセコム #komutancat などのハッシュタグで、猫と子どもが共に暮らし、成長していく日々を愛らしい写真・動画とともに投稿されています。

コムタンが一緒に子育てに参加してくれたことで、たくさんの嬉しいことや発見があったという太田さんに、コムタンとの出会いから、セコムくんの出産、大きくなるまでの日々をさまざまなテーマから振り返っていただきました。

重大な発見

ある日の朝、セコムはいつものようにソファに寝ころんでいるコムタンに寄っていって、おはようの挨拶のかわりに背中を撫でていたのですが、突然「コムちゃんはいいなぁ、ぼくにはしっぽがないから……」と言って、いかにも残念そうな表情で、自分のお尻をおさえ私のほうへ振り返ったのです。

そのときの動画を見返すと比較的冷静に返答をしている私ですが、内心では『わあ、これは我が家の子育てにおけるエポックな瞬間だな!』と感じていました。とうとうセコムがネコにあって自分にはないもの「尻尾」について認識し、うらやましいと感じた瞬間でした。

そして、この出来事はのちに絵本を作る上でとても大切なきっかけとなりました。

もし自分に尻尾があったら?

ネコと人間では、生物学的にはもちろんたくさんの違いがあるわけですが、ネコと一緒に育った子どもが、自分には「尻尾がない!」とあらためて気がつく瞬間に立ち会うというのは、初心にかえるような、なんとも感慨深い体験でした。

思い起こすと、昔から私自身、もし自分に尻尾があったら、どんな形でどんな柄かな?私がカギ尻尾なら、あの人はどうだろう?この人の尻尾はきっとこうだな!などと空想してみることがよくあり、ネコの尻尾というのは、個性が溢れていて、チャーミングな存在なのだという思いをあらたに発見し直したような気持ちになったのでした。
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