「けけちゃま」のデザイナーが魅せる圧倒的作品数の迫力! ザ・キャビンカンパニー個展レポート

初の大規模美術展「童堂賛歌」2024年7月6日~9月1日開催!

げんき編集部

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絵本作家ザ・キャビンカンパニーさんによる初の大規模個展「童堂賛歌」が、2024年7月6日から9月1日まで神奈川県・平塚市美術館にて開催中です。

「おかあさんといっしょ」の「しりたガエルのけけちゃま」のデザインを手がけたことでも知られるザ・キャビンカンパニーさん。これまで発表してきた絵本の原画をはじめ、触れて楽しめる立体作品、映像作品など圧倒的な作品数で迫力ある展示を展開しています! 個展の模様や、子連れファミリーへのおすすめスポットなどをご紹介します!

ザ・キャビンカンパニーのこれまで

阿部健太朗さんと吉岡紗希さんのいる二人組のアーティスト、ザ・キャビンカンパニーさんは、2009 年のユニット結成以来、大分県由布市の廃校のアトリエを拠点に、これまで40冊以上の絵本を発表しています。

絵本「だいおういかのいかたろう」(2014)で日本絵本賞読者賞を受賞。2023年には「がっこうにまにあわない」で第23回日本絵本賞を受賞。以降も独特の色彩と力強い作風で数々の評価を得ています。

いざ〈童堂賛歌〉へ

美術館の階段をのぼると、展示会〈童堂賛歌〉のメインビジュアルが登場。キャビンさんの生み出した絵本のさまざまなキャラクターたちがいるなか、ピンク色でひときわ目立つ「けけちゃま」の姿も!
展覧会のタイトル「童堂賛歌」は、「飽きることなく何十回でも何時間でもすべり台で遊び続ける、子どもの時間のとらえ方や感覚に象徴される『童』」と、本屋や薬局、駄菓子屋などの店名にも使われるお堂の『堂』=「万物を受け入れる」という意味が組み合わされています。

展示は、7つのテーマ別に構成され、まるで大きな絵本のような空間。大人も子どもも夢中になれるしかけがいっぱいです!
「オボロ屋敷」
黒いカーテンをくぐって現れた「オボロ屋敷」。こちらでは、さまざまな絵柄が次々に登場し、自分のシルエットもスクリーンにうつるので、絵本の中に入り込んだような感覚が楽しめます。少し暗いので足元に気を付けてください。
「アノコロの国」
作品の迫力に圧倒される「アノコロの国」には、大小さまざまな立体作品を展示。足元の「黄金草原」は1本1本作られたもので、全部で約12000本もあるそうです!
ぜひ手にとって遊んでもらいたいのがこちら。木のボールを入れると、温もりある音がコロコロと鳴ります。ひとり5個まで。順番で楽しみましょう♪
(左)「脳内電撃招馬」。奥のテントは中に入れます。テントの天井をぜひ見上げてみてください☆

絵本だけじゃない! 多分野での活躍

各企業などとのコラボレーション作品などが並ぶ「ならばの脱皮」。歌手あいみょんのツアー「傷と悪魔と恋をした!」のパンフレットや、JR九州のラッピングトレイン、コープおおいたの情報誌など、幅広いジャンルで力を発揮する作品の魅力を感じることができます。
「けけちゃま」
いました! 「けけちゃま」! 鮮やかなピンク色のけけちゃまの、にっこり笑った表情に気持ちが和みます。絵本「しればトモダチ」もいっしょです♪

部屋いっぱいの絵本「玉虫色の窓」

「玉虫色の窓」には、部屋いっぱいに絵本が展示されています。インパクト大!の虎のテーブルでは、絵本が読めます。
壁いっぱいにカラフルなフレームで絵本がランダムに展示されています。ザ・キャビンカンパニーさんの、木の板にアクリル絵の具やペンキを使って絵を描くという独特の技法を、目前で確認できます。

最後の部屋「童堂賛歌」へ

「童堂賛歌」
クライマックスは、美術展のタイトルにもなっている「童堂賛歌」。ペンキがそのまま落ちているように展示され、まるで今この場所で描き終えたばかりのような、生き生きとした作品の臨場感を感じさせます。
図録「童堂賛歌」
描き下ろしの詩絵本と作品写真集の2冊セットになった図録「童堂賛歌」には、「持って帰ることができる作品」として、作品「童堂賛歌」の絵具のカケラがついてきます。初版限定4000部なので、欲しい方はお早めに。

子どもも夢中に!【お楽しみスポット】

ぬりえコーナーでは、美術展のメインビジュアルのぬりえが楽しめます。けけちゃまやねんねこなど、自分の好きな色にぬってみましょう! また、「カサコソのかくれんぼ」のカサコソが、美術館のどこかに隠れています。見つけられるかな? お子さんといっしょに探してみてください♪
会期中、ザ・キャビンカンパニーさんによるサイン会や美術館学芸員によるギャラリートーク、図書館ボランティアによるおはなし会などのイベントも開催されます。

サイン会など【関連イベント】

サイン会 追加開催
日時:7月28日(日曜日)13時~
場所:ミュージアムホール
対象:展覧会図録、もしくは絵本購入者が対象(平塚市美術館以外での購入品は除く)。
※申込不要
※12時30分~14時までミュージアムホール前にて整理券を配布(250名様限定)
※一人につき整理券1枚でサイン1冊。

図書館部ボランティアによるおはなし会

8月22日(木)各11時~11時30分
申し込み不要、要観覧券

学芸員によるギャラリートーク
7月27日(土)、8月10日(土)各14時~14時40分
申し込み不要、要観

まちなか展示@ひらしん平塚文化芸術ホール
8月2日(金)~22日(木)
休館日:8月19日(月)
会場:ひらしん平塚文化芸術ホール エントランスギャラリー
観覧料:無料

まちなか展示@平塚市中央図書館
8月2日(金)~22日(木)
休館日:月曜日(ただし8月12日は開館)、8月13日(火曜日)
会場:平塚市中央図書館 1階エントランスロビー
観覧料:無料
ザ・キャビンカンパニーさんの多様な魅力にあふれた作品世界を、ぜひ親子で楽しんでみてください☆

【アクセス】平塚市美術館へはバスが便利

平塚市美術館へは電車でJR平塚駅(東口改札)北口、または西口から徒歩約20分。

駅からはバスが便利です。バス停「美術館入口」から徒歩1分、「コンフォール平塚前」から徒歩5分です。
平塚市美術館
平塚市美術館
住所:神奈川県平塚市西八幡1丁目3‐3 1F
電話:0463‐35‐2111
開館時間:9時30分~17時00分(入場は16時30分まで)
休館日:月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は、翌火曜日休館) ※8月12日は開館
観覧料金:一般800円、高校・大学生:500円、中学生以下無料
大絵本美術展「童堂賛歌」巡回先
■2024年
7月6日~9月1日 平塚市美術館(神奈川県)
9月14日~11月4日 足利市立美術館(栃木県)
11月16日~2025年1月13日 千葉市美術館(千葉県)
■2025年
2月7日~4月13日 大分県立美術館
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げんき編集部

幼児雑誌「げんき」「NHKのおかあさんといっしょ」「いないいないばあっ!」と、幼児向けの絵本を刊行している講談社げんき編集部のサイトです。1・2・3歳のお子さんがいるパパ・ママを中心に、おもしろくて役に立つ子育てや絵本の情報が満載! Instagram : genki_magazine Twitter : @kodanshagenki LINE : @genki

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