マイマイカブリは住む地域によってどうして色が変わるの?

【MOVE生きもの相談室】子どもたちから集まった生きものにまつわる質問に答えます!

「ぼくは先日、マイマイカブリ採集に行ったのですが、 なぜ、住む地域によって色が変わるのでしょうか? 僕は気温と土の成分かなと思いました」(れいいちろう・小学3年)

撮影:れいいちろう

回答:日本の成り立ちに関係しています

マイマイカブリは、大型で世界中で日本にしかいない、正に日本を代表する昆虫です! 北海道から屋久島まで生息し、沖縄県以外、全都道府県にいます。それが場所によって大きさやさやばね(上ばね)の形、色彩が異なるのは本当に不思議ですね。

なぜそんなことが起こるのか? それは日本の成り立ちに関係しています。遠い昔に祖先が大陸からやってきた後、日本は所々、海に沈んだり繋がったりを繰り返しました。地域が孤立する度にその場所に取り残されたマイマイカブリは独自の進化を遂げたのでしょう。マイマイカブリは飛べないので遠くまで移動できないことも、それぞれの場所によって進化した大きな要因です。

各地のマイマイカブリの大きさを比べると、南へ行くほど大きい傾向があります。一番大きいのは、長崎県の五島列島のマイマイカブリです。例外もありますが、基本的には昆虫は南へ行くほど大型化する傾向があります(哺乳類は逆に北へ行くほど大きくなります)。色については、一番きれいなのは青森県、秋田県など東北のマイマイカブリ。さやばねが緑色で胸が赤紫色でキタカブリと呼ばれます。

次に美しいのは北海道産。なぜこの地域のマイマイカブリが美しい色彩なのかは全くわかりません。夜行性のオサムシの仲間にはタマムシのように美しいものが数多くいますが、その理由は謎なのです。気温と土の成分ではないでしょう。

「MOVEmini昆虫」P32より

答えてくれたのは…

伊藤 弥寿彦/いとうやすひこ
1963年東京都生まれ。学習院、ミネソタ州立大学(動物学)を経て、東海大学大学院で海洋生物を研究。20年以上にわたり自然番組ディレクター・昆虫研究家として世界中をめぐる。NHK「生きもの地球紀行」「ダーウィンが来た!」シリーズのほか、NHKスペシャル「明治神宮 不思議の森」「南極大紀行」など作品多数。初代総理大臣・伊藤博文は曽祖父。

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