2023年の中秋の名月は9月29日。月ってどんな天体? 「うさぎ」の正体は?

旧暦の8月15日に見られる十五夜で、みぢかな衛星・月について学んでみよう!

中秋の名月は、一年でもっとも美しい月

©️PIXTA

お月見ってどんな行事?

「MOVE小学生のずかん」P121より
旧暦の8月15日の月は一年でもっともうつくしいとされ、月を見て楽しむ行事が生まれました。旧暦8月15日を「十五夜(中秋の名月)」、旧暦9月13日を「十三夜」といい、両方ともお祝いするのが良いとされています。ススキやだんご、くだものなどをそなえ、その年の豊作をかんしゃする意味もあります。
ススキ ©️PIXTA

月ってどんな星? 月のことをもっと知ろう!

惑星の周りを回る天体のことを衛星といいます。月は地球のただひとつの衛星。表面に見える模様の正体は、月の中からふきだしたマグマ(地下にある岩石がとけた状態の物質)でできた平らな海なんだ。
月の基本データ

直径:3500km(地球の0.25倍)
質量:地球の0.01倍
自転(その天体自体が軸を中心に回転すること)周期:27.3日
公転(天体が一定の周期でほかの天体の周りを回ること)周期:27.3日
地球からの距離:平均38万km


表面にある元素(ものの最小単位となる物質)は鉄、トリウムなどが発見されていますが、場所によってばらつきがあり、実は月の内部はよく分かっていません。

もちをついているうさぎの正体は!?

「MOVE宇宙 新訂版」P36‐37より
月はつねに地球に同じ面を向けて、地球のまわりを公転しています。月の自転と公転の周期が同じためです。地球を向いている面を月の表、その逆を月の裏といいます。
「MOVE 宇宙 新訂版 」P37より
表側には凹凸がすくなく、なだらかな部分が多いのが特ちょうです。これはクレーター(天体に見られる火山の火口のように丸くくぼんだ場所)の内部からふきだしたマグマがかたまった場所で、月の海とよばれています。この部分が日本人には、もちをついているうさぎのように見えます。

月の誕生は「ジャイアント・インパクト説」が有力!

「MOVE宇宙 新訂版」P34-35より
月は地球の4分の1もの大きさがあり、地球に対する大きさの割合を考えると、衛星としてはとても大きい。月がどうやって誕生したのかは、まだはっきりとはわかっていません。

いちばん有力な説は、「ジャイアント・インパクト説」

46億年前、チリがくっついてできた直径数kmの大きさの微惑星(直径数kmの大きさの天体)や原始惑星が衝突・合体をくりかえし、原始地球が生まれました。そして、火星くらいの大きさの原始惑星と衝突して月ができたというのが、ジャイアント・インパクト説です。

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