大きいことはいいことだ!? ギガントピテクス、大きすぎて絶滅
生きものの謎に迫る!「生きものコラム」
2016.02.04
大型猿人類・ギガントピテクスって?
化石は、インド・中国・ベトナムなどでみつかっていますが、いまからおよそ10万年前に絶滅したと考えられています。
通常、動物にとって、大きいことは、生きていくうえで有利になります。体が大きいと、捕食者に食べられにくく、長距離を移動できるため、広い範囲で食料を探すことができるからです。それでは、ギガントピテクスは、どうして絶滅してしまったのでしょう?
最近の研究で、ギガントピテクスの絶滅は、体が大きいために、大量の食料を必要としたことが原因ではないか、という説が発表されました。
ギガントピテクスが絶滅した時期は、気候の大変化がおこり、多くの森が草原へと変わっていったとされる時期とかさなります。それまで、森林でたくさんの果実を食べることができたギガントピテクスにとって、草原に生えている草や根や葉などの食料では、その大きい体を維持するのには、不十分だったと考えられます。
また、別の研究では、体が大きいと、食料が多く必要になるだけではなく、子どもの数が減る傾向がある、ということがわかっています。環境の変化などによって、食料が手に入りづらくなると、もともと個体数が少ないために、絶滅につながる可能性が高くなるとも考えられています。
ギガントピテクスがどれくらい大きかったか、実際に見てみたかったですね。