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アンモナイトの生きのこり?生きた化石オウムガイ 後編
2017.05.26
ふだんオウムガイがくらしている深海の水温はとても冷たい。
だから水そうの水は氷でひやしておかないとすぐに元気がなくなってしまう。
オウムガイは、からだを貝がらの中にひっこめているあいだは、巻き貝のような姿をしている。
しかし、じっさいはイカやタコのなかまで、あしをたくさんのばして水中をスイスイ泳ぐ。
目はイカやタコにくらべて小さい。あまりものを見るのが得意ではないようだ。そのかわり、においにびんかんになったのだろう。
オウムガイという名前は、貝がらの形(黒い部分)が、オウムのくちばしににていることからつけられたものだという。
しかし、おもしろいことにオウムガイは貝がらのほかにももう1つ「オウムのくちばし」をもっている。
あしのあいだにかくれた口にもオウムによくにたくちばしがあるぞ。
これでかみつかれるととてもいたい。
口もとにあるエサをかみちぎるためのキバもオウムのくちばしに、よく似ているのだ。
ボホール島ではオウムガイは高級な食べものなのだという。
村の人たちは貝がらから肉をとりだし、炒めものにして食べるそうだ。
僕もつかまえたオウムガイを食べてみることにした。
味や歯ごたえはイカに似ていてとてもおいしかった。
ごちそうあつかいされるのも、よくわかる。
しかも、肉をとりだした後の貝がらは、洋服のボタンやランプなどの材料になる。
オウムガイには捨てるところなんてないのだ。
イカによく似た味とはごたえでとてもおいしい。
けれど、最近ではオウムガイがめっきり減ってしまい、昔とくらべて捕まえるのがむずかしくなってしまったという。
貝がらをよその国へ持ちだすことも禁止されてしまった。
いつかまた、この素敵な、生きた化石たちがたくさんとれる日がくることを、ボホール島の漁師さんたちといっしょにいのろうと思う。
〜「アンモナイトの生きのこり?生きた化石オウムガイ 後編」おわり〜
次回は「タコか? 貝か? アオイガイ!」お楽しみに!!