息子のために山を購入! 昆虫が大好きな小学生の父 子育てのモットーは「好きをとことん楽しむ」
〈父と息子の山開拓奮闘記vol.1〉どんな山? どうして買ったの? 何に使っていくの?
2024.09.10
「え? 山を買う⁉︎」そんなことできるの?
MOVE編集部はそんな事実を知るや否や、すぐさまお父さんにインタビュー! 子どもの「好き」をとことん応援するれいいちろう一家の「山開拓奮闘記」を数回に分けてお送りします。
子育てがどえらく楽しい! 小6の息子と一緒に楽しめるのは……山開拓だった⁉︎
MOVE編集部のむぅちゃん
れいいちろうくんのご一家が購入したのは、埼玉の秩父地方にある1500坪の山。竹と杉が生い茂る山で、昆虫はそれほど多くないけれどヘビは生息しているそうだよ。
お父さん、この山を買った経緯を教えてください!
お父さん
これまでも息子のれいいちろうと一緒に、昆虫や水生昆虫、両生類や爬虫類などを採集するためにいろんな山林や田、用水路などを探しに行きました。ただ、虫仲間がいるわけでもなく同好会とか入っているわけでもないので完全素人二人組が(主に私)GoogleMapで何ヵ所も見当をつけて行くのですが、場所を見つけるのが、これまた大変!(その分、ターゲットを見つけたときは喜びもひとしおなのですが)
そうやって山に通っていると、自分たち好みのクヌギやエノキなどがたくさん生えている山が欲しくなっちゃうんですね。以前からそれとなくは探したり現地をみたりはしていたんです。
そんな折、仕事上お付き合いのある方から今回のお話をいただきました。樹種は竹と杉なので昆虫採取ができる山ではないのですが、礼一郎に相談したところ、即断でしたので決意するまでには時間はかかりませんでした。一番に検討している方もいたのですが、礼一郎のためにと『将来、研究者にでもなるかもしれないからね』とご厚意で譲っていただいたのです。
MOVE編集部のむぅちゃん
れいいちろうくんの決断を尊重して「山」を買うとは、お父さんもさぞかし昆虫好きなのかと思いきや、学生のころはカブトムシとかクワガタが好きくらいだそうで。
しかも、大人になってからはカブトムシの幼虫に触るときも内心『ひぃぃ~』という感じほど、むしろ昆虫は「苦手」だったそうですね(笑)
お父さん
実はそうだったのです。でも、息子が産まれてから仕事を辞めてしまうくらい(笑)子育てが楽しくて! 小学6年生になった今でも、毎日まいにち毎日マイニチ、胸がキュンキュンするほど、もう本当に愛すべき存在なのです。当然、息子からは嫌がられておりますが、そこは臆することなく愛情の押し売りです(笑)
息子は小さいころから生きものが大好きで、恐竜から始まり、昆虫やそれ以外の虫、は虫類や両生類など好奇心の対象が拡がっていきました。たいてい、男の子だと乗りものか生きもの、動くものに興味を持つのでどちらに興味を持つか観察していたところ、れいいちろうは生きものを見ているときのほうが、目が輝き楽しんでいるように感じました。
そこから虫とりに土手通いの日々です。『好きなことをとことん楽しむ』が家訓のようなものですから、採った虫を持ち帰るのに「NO」はないわけです。コバエが大発生とかコオロギを取りすぎて夜煩くて眠れないとか、カマキリとバッタのいる虫かごがカオスだったりと虫好きのお子さんを持つ親御さんなら皆さん、頷いていると思います(笑)
大人にとってはとても許しがたい状況なのですが「この子が楽しんでいるから」の思い一つで耐え忍んでいました。
MOVE編集部のむぅちゃん
そのうちにお父さんも虫の世界に引き込まれて、一緒に楽しむ側になっていったのですね! 夏と冬に車やホテルに泊まりながら昆虫採集する男二人旅が毎年恒例行事になっているそうですね。
この「山」はこれからどのように活用していく予定ですか?
お父さん
私としては筍掘りするくらいで他はまったく考えていません。考えてから動くことも大事ですが先ずは動いてから考えが出てくることもあるので、やりたいことは息子に任せようと思っています。
とにかく、自然が大好きなので自分たちだけの公園というイメージです。息子も自分の所有物としていろいろ考えてはいるようです。
実際に竹林を伐採整備しながら、4~5月には筍掘りをして息子一人で1回20~30本採って近所に配っていました。今は無心に竹や木を切っています。運動にもなり体幹もつき、腕の筋肉量が増えてました(私の人間ドックデータから)。二人で『山筋! 山筋!』って喜んでいます。
樹種から虫はいないと思っていたのですが、センチコガネがいたり(糞虫なので鹿や猪の糞に来る)水場にサワガニがいたりニホントカゲなどいるので当面は探索をしながら整備に励む予定です。息子はヘビを捕まえたくてしょうがない様子です。キャンプなどもするかもしれませんが焦らず、計画しすぎないようにのんびり楽しむのが今の計画です。
れいいちろう
はじめに聞いたときは「よっしゃー!」ととても嬉しかったです! 現地視察に行ったときもすぐに欲しい〜!とお父さんにお願いしました。ただ僕の山だけど、僕名義で何かあったら嫌だからお父さんにしといてほしいな(笑)