【古生物学者調査記】まさにアンモナイトの楽園!イギリスの「ジュラシック・コースト」で数々の古生物化石を発見!

【古生物学者・相場大佑先生が見つけた古生物のふしぎ】イギリス編②

古生物学者:相場 大佑

今回も、前回に引き続き、古生物学者・相場大佑先生が出かけた、イギリスでの化石調査旅行のお話です。
今まで配信した【古生物学者・相場大佑先生が見つけた古生物のふしぎ】はこちらからチェックしてください。

ドーセット州の「ライム・リージス」へ

僕たちは、イーストボーンのチョーク層を後にし、西に向かって移動しました。目的地はドーセット州の「ライム・リージス」、保存の良いジュラ紀の化石が多く見つかることで古くからとても有名な町です。
ライム・リージスの場所
ライム・リージスを含むイギリス西南部の海岸沿いには、ジュラ紀の地層が100キロメートル以上にわたって広がっており、この一帯は「ジュラシック・コースト」と呼ばれています(コーストは「海岸」という意味です)。
ライム・リージス近くの海岸に広がるジュラ紀の地層
これはジュラ紀のドーセット州の様子を想像して描かれた水彩画です。古生物の姿と共に大昔の風景が描かれた、世界で初めての復元画でした。今から200年ほど前に、ヘンリー・デ・ラ・ビーチにより描かれたものです。
ジュラ紀のドーセット州の環境復元画
ここに描かれている様々な古生物の化石を発見したことで有名な人物がメアリー・アニングです。

彼女は研究者ではありませんでしたが、家族と共に長年に渡り化石採集を続け、魚竜「イクチオサウルス」や首長竜「プレシオサウルス」、小型の翼竜「ディモルフォドン」などの見事な全身骨格化石を見つけました。

メアリーの発見により、これらの生き物の全身像が明らかになり、このような復元画が描かれたのです。彼女の功績を称え、町にはメアリー・アニングの像が建てられています。
ライム・リージスの海辺に建てられたメアリー・アニングの像

まさにアンモナイトの楽園!

ライム・リージスの町からすぐのところにある海岸に化石を探しに行きました。海岸は、それはもうアンモナイトの化石だらけでした。足元にあるどの石を見ても、表面にアンモナイトの断面がありました。

一体、全部で何個の化石があったのか、とても数えられないほどの数です。僕が知る限り、日本にはこう言う場所はありません。まさに、アンモナイトの楽園です。
たくさんのアンモナイト化石を含む岩石。少なくとも10個のアンモナイトが見える。ハンマーの長さは約30cm。
海岸では多くの人たちがくつろいでいました。近くのビジターセンターが観光客向けの化石探しレクチャーを行なっていて、化石を探している家族連れもたくさんいました。
ビジターセンターが主催する化石探しレクチャーの様子
この場所でも、地層から化石を掘り出すのはダメだけど、その辺に落ちている化石は持ち帰ってもOKというルールです。一帯がアンモナイトだらけなので、手当たり次第に持ち帰っては、帰りの飛行機の手荷物重量制限をあっという間にオーバーしてしまいそうです。

なので、できるだけ良い化石が入っている岩石を探して、化石がある部分だけを残して余分な石を叩き落とし、岩石を小さくする必要がありました。
綺麗なアンモナイトを探すコツ

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