現場に到着したウルトラ警備隊の調査でも、青年の生死は不明だったが、仲間の作業員たちは彼が生きていることを信じて坑道に空気を送り続けていた。その青年・薩摩次郎は以前200メートルの谷底に落下しながらもかすり傷程度で生還して、「ミラクルマン」と呼ばれていた。それを聞いたダンは、地球初来訪時のエピソードを思い出す。さらに坑道の入り口にやってきたダンは、ウルトラセブンの透視能力で次郎を見て、確信する。この青年こそが、ウルトラセブンが初めて出会った地球人だったのだ。
そのとき、仲間と登山をしていた次郎は転落して、なんとか崖にしがみつくも、いつ2人とも落ちるかもわからない状況だった。意を決した次郎は仲間と繫がれたロープを切断することで仲間を助け、自らは谷底に落ちてしまった。しかしそこに偶然、恒点観測員として地球を訪れていたウルトラセブンが次郎を救出。次郎の自己犠牲の行動に心を打たれたセブンは、その姿と魂を地球で活動するためのモデルとすることにした。こうしてモロボシ・ダンは誕生したのだ。