「プリキュアに小学生時代『女の子がカッコよく戦ってもいい』と教えられ憧れ続けていた」声優・古賀葵が考える自ら演じる「キュアマジェスティ」の強さとは?
『映画プリキュアオールスターズF』公開記念インタビュー10 キュアマジェスティ/プリンセス・エル(『ひろがるスカイ!プリキュア』)古賀葵さん
2023.09.10
ライター:小川 聖子
今回は、キュアマジェスティ/プリンセス・エル(『ひろがるスカイ!プリキュア』)古賀葵さんです!
新しいお友達プーカとエルちゃんのやりとりも見どころです!
古賀さん キュアマジェスティは、スカイランドのプリンセスであるエルちゃんが変身した姿なのですが、テレビアニメのみならず、映画でもその姿を見ることができてとても嬉しかったです。
古賀さん エルちゃんはもう、とにかくかわいい(笑)! 赤ちゃんではあるけれど、赤ちゃんなりにいろいろな感情があるのでそれを表現したり、行動したりする姿は本当に癒やされます。
その中で、ときにはみんながハッとするようなことを言ったり行動したりするのですが、その姿を見て、他のプリキュアがさらに成長していくところもまた素敵だなと思っています。
エルちゃんが誕生した秘密が明かされたときは謎の存在というか、突然天からパッと生まれて驚きましたが、その後、キュアスカイやキュアプリズムたちと一緒に過ごす時間の中で、みんなのことが大好きになって、大切になって……。
そこから「みんなを守りたい」「みんなと戦いたい」という気持ちが強くなって、エルちゃんはキュアマジェスティに変身します。この変身までのプロセスも、みんなとの関係や絆を切り離しては考えられないところにまたグッときてしまいます。戦いを見ていると、キュアマジェスティには、他の4人とはまた違う「強さ」があるなとも感じます。
古賀さん 今回は、ウィングチームのみなさんとは同じ時間帯に収録したのですが、分散収録で、実はブースは別々という形がとられていました。
エルちゃんはひとりで収録したので、ちょっとだけ寂しい気もしたのですが、ヘッドホンから憧れのプリキュアの声が聞こえてくると、一言一言に深く感動してしまい……いろんなものが溢れ出しそうだったのでむしろひとりでよかったかもしれません(笑)。
今回、同じウィングチームだったキュアアンジュ(薬師寺さあや)役の本泉莉奈さんは、実は同じ事務所の先輩で、共演できるのをずっと楽しみにしていました。
さらに、キュアフローラ(春野はるか)役の嶋村侑さんから、終わった後に「エルちゃん、かわいかったよ」って言っていただけて。収録がひとりだったこともあり、終わった後にたくさん声をかけてくださり本当にありがたく、嬉しかったことを覚えています。
古賀さん 初代の『ふたりはプリキュア』が始まったのは、私が小学校低学年のころ。ちょうど世代で見ていたのですが、子ども心にも衝撃的な作品でした。
それまではなんとなく、「戦うのは男の子。女の子は戦わない」みたいな固定観念がまだまだあった気がするのですが、『ふたりはプリキュア』は、「女の子がカッコよくてもいいじゃない!」と振り切って戦っている姿が新鮮で。大事な人や友達のために頑張っているところもカッコよかったです。
プリキュアのストーリーはどれも、子どもたちはもちろん、大人も感動する内容になっていますよね。大人からすると、ふと「忘れていたものを思い出せた」みたいなこともあるので、私自身がハッとすることもあります。
時代に合わせて中身を変化させ続けながら、同時にずっと大切にし続けている変わらないものもある……そんな作品であるところがすごいと思います。
古賀さん 一番の見どころは、プリキュアが今までの仲間とはちょっと違う、新しいチームを組んでいるところですよね。このチームがとてもうまく作られているので、そこが注目ポイントのひとつです。
この子とこの子が出会うとこんなふうに喋るんだ、こんな関係になるんだ、という発見があってとても面白いんです。
「スカイチーム(キュアスカイ、キュアプレシャス、コメコメ、キュアサマー、キュアシュプリーム)」はパワーに溢れていて、元気になれる感じ。
「プリズムチーム(キュアプリズム、キュアフィナーレ、キュアラメール、キュアグレース、ラビリン、プーカ)」は、ましろちゃん(キュアプリズム)が優しいツッコミ役なのが面白いんです(笑)。
「バタフライチーム(キュアバタフライ、キュアアース、ラテ、キュアミルキー、キュアマカロン)」はお姉さんが多いチームなのですが、そこにキュアミルキーとキュアマカロンがいることで一筋縄ではいかない感じになっていて……と、本当によく作られているなと思います。
その中で、エルちゃんがいる「ウィングチーム(キュアウィング、プリンセス・セル、キュアアンジュ、キュアフェリーチェ、キュアフローラ)」は、基本的にすごく穏やかな空気が流れている、優しいチームです。
赤ちゃんに慣れている人も多くて……キュアウィングはナイトとしてエルちゃんを守ってくれますし、キュアアンジュは『HUGっと!プリキュア』で赤ちゃんをよく知っていますし、キュアフェリーチェは自身が成長してプリキュアに変身した子だから、みんなそれぞれ繫がりや共通点があるんですよね。
そして、エルちゃんは本物のプリンセスである一方、キュアフローラは「プリンセスになる」という夢を大切にしている女の子で……と、その繫がりを考えるだけで楽しくなっちゃう(笑)。
エルちゃんの見どころとしては、映画オリジナルキャラクターであるプーカとのやりとりです。これは思わずキュンしちゃうところなので、ぜひチェックしてみてください。見どころいっぱいの映画なので、お友達やご家族で楽しみに見にきていただければと思います。
プリキュアQ&A
とりあえず周囲を見回します。そんな不思議な世界は夢かもしれないので、どうにか目を覚まそうとしてみるかもしれません(笑)
そうですね……初代の『ふたりはプリキュア』の世界ですね。当時の私が憧れた、キュアブラックがいる世界に行ってみたいです!
キュアブラックです! キュアブラックに変身する美墨なぎさちゃんは、すごく快活な女の子で、みんなが自然とついていきたくなる強さがあったり、決めるところは決めるカッコよさがあって憧れます。
小さいころの私は人見知りが激しく、なかなかなぎさちゃんみたいに振る舞えないところがあったので余計に憧れを感じていました️。ラクロスも、なぎさちゃんがきっかけで初めて知ったし、憧れました〜!
「憧れ」ですね。当時の子どもとして『ふたりはプリキュア』には憧れましたし、声優になりたいと思ってからは「いつかプリキュアシリーズに出たい! プリキュアになりたい!」ということが夢や目標になりました。
だからプリキュアは、「夢で、目標で、憧れ」という感じです! キュアマジェスティ役になれた今でも、憧れの気持ちは変わりませんし、この気持ちを大切にしていきたいです。
PROFILE
古賀葵(こがあおい)
8月24日生まれ。佐賀県出身。『ひろがるスカイ!プリキュア』でキュアマジェスティ/プリンセス・エル役を務める。主な出演作に、『かぐや様は告らせたい』の四宮かぐや役、『古見さんは、コミュ症です。』の古見硝子役ほか。
『映画プリキュアオールスターズF』
2023年9月15日(金) 公開
プリキュア20周年記念となる『映画プリキュアオールスターズF』では、2004年の『ふたりはプリキュア』を含む、全TVシリーズの全プリキュアが集合。
本作の舞台は、プリキュアがバラバラに飛ばされてしまった不思議な世界。それぞれが別の場所で新たに出会った仲間たちと団結し、もとの世界に戻る唯一の手掛かりであるお城を目指し“ワクワクドキドキの大冒険”が繰り広げられる。