初心者向け! カクレクマノミの「飼育方法」性転換する不可思議な生態も

動物学者・今泉忠明先生に聞く「はじめてのペット」第1回

動物学者:今泉 忠明

写真/iStock
おうち時間が増えた昨今、動物を家族に迎えたい人も増えています。しかし、動物を迎える前には、動物の特徴や必要なものを、事前にきちんとおさえておくことが重要です。そこで「ざんねんないきもの」シリーズの監修もされておられる動物学者の今泉忠明先生に、生きものの特徴や習性を教えてもらいました。

今回はカクレクマノミ! 寿命やお値段、お掃除、えさなど、注意するポイントをお届けします。

カクレクマノミってどんな生きもの?

写真/iStock
・温かい海で暮らす「海水魚」

・イソギンチャクと一緒に生活しています

・最初は全て、オスとして生まれます


・群れの中で体が一番大きなオスが、メスに変わります

体長:8cmくらい
原産地:奄美大島から、南、西太平洋一帯

カラフルな魚とイソギンチャクで かわいい水槽が楽しめるよ!

カクレクマノミは初心者でも飼いやすい海水魚ではありますが、初めから同じ水槽にさまざまな種類の魚と飼うのはおすすめできません。

また、よくカクレクマノミがイソギンチャクと一緒に飼育している映像などをよく見かけますが、イソギンチャクは飼育がとても難しく、飼育下では、必ずしもイソギンチャクが必要ではありませんので、最初はイソギンチャクなしでもよいかもしれません。

イソギンチャクを入れる場合は、ケア方法をしっかり学んでからにしましょう。

お迎えする前に準備するもの

写真/iStock イラスト/下間文恵
水質をしっかり安定させてから、お迎えしよう!

・水槽
:小型のものでもOK。お迎えする2週間前くらい前から、水を作っておきましょう。

・フィルターとポンプ:水をろ過してきれいにする装置。外付けのタイプがおすすめ。

・イソギンチャク:よく動くので、初めての飼育では難しい一面も。

・さんご砂:水槽の底に敷き詰める。使う前はしっかり洗いましょう。

・蛍光灯:イソギンチャクや水草の成長には光が必要です。

・水温計:常に水の温度を確認しましょう。

・人工海水:塩素を取り除いた水道水と、人工海水のもとを使って作りましょう。

・ヒーターとサーモスタット:水を温めてくれる装置。24~30度に設定しましょう。

さっそくお世話してみよう

注意すること

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・水質にとっても敏感だから、水の準備をしっかりしてからお迎えしましょう。

・相性が良くないイソギンチャクや、魚が多いので、一緒に入れる生き物に注意してください。

・海水がつくと機械などが壊れやすいので、こぼしたらよく拭きましょう。
子どもと一緒に、楽しく育てられる生き物は、他にもいっぱい!

ぜひ、調べてみてください。
監修/今泉忠明 イラスト/下間文恵 構成/富岡ゆかこ
いまいずみ ただあき

今泉 忠明

Imaizumi Tadaaki
動物学者 日本動物科学研究所 所長

1944年生まれ。ほ乳動物学者。東京水産大学卒業後、国立科学博物館でほ乳類の分類を学ぶ。現在、静岡県伊東市にある「ねこの博物館」館長。『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)をはじめ、著書、監修書多数。『MOVEまぼろしの生きもの』『MOVEはじめてのずかん みぢかないきもの』『MOVE危険生物 超クイズ図鑑』監修など。

1944年生まれ。ほ乳動物学者。東京水産大学卒業後、国立科学博物館でほ乳類の分類を学ぶ。現在、静岡県伊東市にある「ねこの博物館」館長。『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)をはじめ、著書、監修書多数。『MOVEまぼろしの生きもの』『MOVEはじめてのずかん みぢかないきもの』『MOVE危険生物 超クイズ図鑑』監修など。