
【お姫さまアンソロ ためし読み①】琴子先生の「聖女と幸せの魔法」が読めちゃう!
『いきなりお姫さまになっちゃいました!? ~溺愛度500%の異世界アンソロジー~』の無料ためし読みがスタート!
2026.06.28
新シリーズ『いきなりお姫さまになっちゃいました!? ~溺愛度500%の異世界アンソロジー~』が7月8日(水)に発売!
目がさめたとき、知らない「異世界(いせかい)」にいたら、あなたはどうする?
「きゅん」と「ドキドキ」がとまらない新しいファンタジーが、7月8日(水)にいよいよ発売するよ! タイトルは
『いきなりお姫(ひめ)さまになっちゃいました!? ~溺愛度(できあいど)500%の異世界アンソロジー~』
4つのお姫さまがでてくるお話がつまった、スペシャルなアンソロジーです☆
このわくわくのストーリーをはやくみんなにも読んでもらいたくて、無料(むりょう)のためし読みを公開しちゃいます!
まずは琴子(ことこ)先生がおくる
「聖女(せいじょ)と幸せの魔法(まほう)」をぜひぜひ、ためし読みしてみてね!
「きゅん」と「ドキドキ」がとまらない新しいファンタジーが、7月8日(水)にいよいよ発売するよ! タイトルは
『いきなりお姫(ひめ)さまになっちゃいました!? ~溺愛度(できあいど)500%の異世界アンソロジー~』
4つのお姫さまがでてくるお話がつまった、スペシャルなアンソロジーです☆
このわくわくのストーリーをはやくみんなにも読んでもらいたくて、無料(むりょう)のためし読みを公開しちゃいます!
まずは琴子(ことこ)先生がおくる
「聖女(せいじょ)と幸せの魔法(まほう)」をぜひぜひ、ためし読みしてみてね!
イラストは雪丸ぬん先生!
聖女と幸せの魔法
「はあ、ほんっとうにかっこいい……!」
読み終えた小説をとじて、私はため息をついた。
表紙には『聖女と魔法の光』というタイトルと、5巻という文字。
その後ろには少し長い銀髪(ぎんぱつ)に水色の目をした、かっこいい男の子が描かれている。
「やっぱりアルフ様が世界で一番! 大好き! 最高の推し!」
私、佐藤(さとう)リカはこの本に出てくるアルフ様のことが大好き。
はじめて一巻を読んだとき、どかーんと雷が落ちたみたいな衝撃(しょうげき)を受けた。
この小説『聖女と魔法の光』略(りゃく)して『せいまほ』は、異世界のとある国でのお話。
聖女に選ばれたヒロインがちがう世界に飛ばされて、王子さまたちといっしょに戦ったり、国を守ったりしながら、愛の力で世界をすくうというストーリー。
ちなみに聖女っていうのは、特別な魔法を使ってケガを治したり魔物(まもの)と戦ったりして、たくさんの人を救う女の人のこと。
そして主人公のアルフ様はすっごくかっこよくてだれよりも強くて、しかもお金持ちの王子さまで、まさに完璧(かんぺき)な存在。
中学一年生の私の二個上とは思えないくらい、大人っぽい。
でも、女の子にはツンツンしていて、そっけないところにもキュンとする。
好きという気持ちでいっぱいになって、苦しくなった私は本をぎゅっとだきしめた。
「……本当に、大好きなのになあ。」
どんなに好きでも、何度小説を読んでも、グッズを集めても、私の思いはとどかない。
こうして部屋でひとり、好きだと言うことしかできないまま。
クラスの女の子たちと恋バナをするときだって、私はいつもなにも言えずにいた。
小説のキャラクターを好きだって話して、変な顔をされるのがこわいから。
『カナコね、サッカー部のシュンくんといっしょに帰って、手をつないじゃった!』
『きゃあ、いいなあ。私はね、バスケ部のケイくんが好きなんだ。』
『リカちゃんは? クラスに好きな男の子、いないの?』
『……私は特にいないかな。』
私はいつも楽しそうに話すみんなを、笑顔で見つめるだけ。
だれかを、アルフ様を好きな気持ちに間違(まちが)いなんてないはずなのに。
「アルフ様といっしょにいられる、小説のヒロインがうらやましいなあ……。」
もしも目の前にアルフ様がいたら、直接たくさん大好きだって伝えるし、アルフ様のためにどんなことだってがんばれるのに。
そう考えていると、よけいに切なくなってくる。
「私だって、アルフ様のいる世界に行きたい……!」
そして本をだきしめたまま、そんな願いをつい口に出してしまったときだった。
とつぜん、ぱあっと本がまぶしく光りだす。
「な、なに……!?」
どんどんまぶしさは強くなっていって、思わず私はぎゅっと目をとじた。
やがてドスンと大きな音がして、おしりに強い痛(いた)みを感じた。
「い、いったあい……。」
読み終えた小説をとじて、私はため息をついた。
表紙には『聖女と魔法の光』というタイトルと、5巻という文字。
その後ろには少し長い銀髪(ぎんぱつ)に水色の目をした、かっこいい男の子が描かれている。
「やっぱりアルフ様が世界で一番! 大好き! 最高の推し!」
私、佐藤(さとう)リカはこの本に出てくるアルフ様のことが大好き。
はじめて一巻を読んだとき、どかーんと雷が落ちたみたいな衝撃(しょうげき)を受けた。
この小説『聖女と魔法の光』略(りゃく)して『せいまほ』は、異世界のとある国でのお話。
聖女に選ばれたヒロインがちがう世界に飛ばされて、王子さまたちといっしょに戦ったり、国を守ったりしながら、愛の力で世界をすくうというストーリー。
ちなみに聖女っていうのは、特別な魔法を使ってケガを治したり魔物(まもの)と戦ったりして、たくさんの人を救う女の人のこと。
そして主人公のアルフ様はすっごくかっこよくてだれよりも強くて、しかもお金持ちの王子さまで、まさに完璧(かんぺき)な存在。
中学一年生の私の二個上とは思えないくらい、大人っぽい。
でも、女の子にはツンツンしていて、そっけないところにもキュンとする。
好きという気持ちでいっぱいになって、苦しくなった私は本をぎゅっとだきしめた。
「……本当に、大好きなのになあ。」
どんなに好きでも、何度小説を読んでも、グッズを集めても、私の思いはとどかない。
こうして部屋でひとり、好きだと言うことしかできないまま。
クラスの女の子たちと恋バナをするときだって、私はいつもなにも言えずにいた。
小説のキャラクターを好きだって話して、変な顔をされるのがこわいから。
『カナコね、サッカー部のシュンくんといっしょに帰って、手をつないじゃった!』
『きゃあ、いいなあ。私はね、バスケ部のケイくんが好きなんだ。』
『リカちゃんは? クラスに好きな男の子、いないの?』
『……私は特にいないかな。』
私はいつも楽しそうに話すみんなを、笑顔で見つめるだけ。
だれかを、アルフ様を好きな気持ちに間違(まちが)いなんてないはずなのに。
「アルフ様といっしょにいられる、小説のヒロインがうらやましいなあ……。」
もしも目の前にアルフ様がいたら、直接たくさん大好きだって伝えるし、アルフ様のためにどんなことだってがんばれるのに。
そう考えていると、よけいに切なくなってくる。
「私だって、アルフ様のいる世界に行きたい……!」
そして本をだきしめたまま、そんな願いをつい口に出してしまったときだった。
とつぜん、ぱあっと本がまぶしく光りだす。
「な、なに……!?」
どんどんまぶしさは強くなっていって、思わず私はぎゅっと目をとじた。
やがてドスンと大きな音がして、おしりに強い痛(いた)みを感じた。
「い、いったあい……。」
だきしめていた本を置いて、痛むおしりをさすりながら、顔を上げる。
すると私をぐるっとかこむようにして、たくさんの人がいることに気がついた。
「おお、聖女様の召喚(しょうかん)に成功したぞ!」
「これでこの世界も救われるはずじゃ……!」
うれしそうにしているのは黒いローブを着て、長い杖(つえ)を持ったおじいさんたち。
まるで物語に出てくる魔法使いみたい。
「聖女様、よく来てくださいました。」
「どうか特別なお力で、この世界を救ってくだされ!」
みんな私におじぎをして、そんなことを言っている。
「えっと……。私が聖女……なんですか?」
「はい、われわれが異世界から魔法でお呼びしたのです。」
「う、うそ……!」
つまりここは私がいた世界とは、別の世界ってこと?
しかも聖女だとか、世界を救うとか、大好きな『せいまほ』の始まりとそっくり。
とまどいながら、まわりをよく見てみる。
そしておじいさんたちの奥にいた人の顔を見た瞬間(しゅんかん)、石みたいにかたまってしまった。
「ア、アルフ様……!?」
そう、そこにいたのは私の大好きなアルフ様だったから。
何十回も何百回もイラストやグッズを見てきた私が、見間違(まちが)えるはずなんてない。
「や、やっぱり夢(ゆめ)だよね……。あれ、でも痛い……?」
両方のほっぺをきつくつねってみても、すごく痛い。
何度、目をこすってみても、アルフ様はそこにいる。
「これって現実なの……!?」
そう気づいた私は立ち上がり、全速力でまっすぐに走りだしていた。
「アルフ様っ!」
アルフ様の前に行って、立ち止まる。
近くで見ると、本物はびっくりするくらいにかっこいい。
髪(かみ)の毛はサラサラで、すっとした鼻は高くて、くちびるもきれいなかたち。
銀色のまつげはすっごく長くて、ふたつの目は宝石みたいにキラキラしてる。
見つめているだけで泣きそうになって、胸(むね)がいっぱいになっていく。
「あの、アルフ様、大好きです! 本当に本当に、大好きなんです!」
もう気持ちをおさえきれなくなって、私は大きな声でさけんでいた。
みんなが見ているとか、アルフ様とは初対面(しょたいめん)なのにとか、もう関係なかった。
「…………は?」
「あっ、私は佐藤リカっていいます! はじめまして!」
アルフ様はなんだこいつ、って冷(さ)めた顔で私を見てる。
こういう冷たいところも小説のとおりで、ドキドキしちゃう。
うるさい心臓(しんぞう)のあたりを手でおさえていた私は、ハッとした。
「アルフ様がいる異世界、それに聖女って……。まさか私が『せいまほ』のヒロインになったとか……?」
アルフ様に会いたいって強く願ったことで、神様がかなえてくれたのかもしれない。
そうとなれば、私がやることはもう決まっている。
「私、大好きなアルフ様のために、世界でもなんでも救ってみせます!」
大きな声で宣言(せんげん)すると、後ろでおじいさんたちが「おお!」「さすがは聖女様じゃ。」とよろこんでいる声が聞こえてくる。
これからは聖女として、アルフ様がいる、この世界のピンチを救わなきゃ。
大好きで大切な推しには、安全に平和に幸せにくらしてもらいたい。
「いきなりなんなんだ。おまえみたいなやつ、俺は聖女とは認(みと)めないからな。」
「はい! 認めてもらえるまでがんばります!」
「はあ……。勝手にしろ。」
やっぱり冷たいけれど、そんなところも好き。
そう伝えると、ドン引きした顔をされた。
そんな顔もかっこいいと言えば、「もうだまれ。」とおこられちゃった。でも大好き!
すると私をぐるっとかこむようにして、たくさんの人がいることに気がついた。
「おお、聖女様の召喚(しょうかん)に成功したぞ!」
「これでこの世界も救われるはずじゃ……!」
うれしそうにしているのは黒いローブを着て、長い杖(つえ)を持ったおじいさんたち。
まるで物語に出てくる魔法使いみたい。
「聖女様、よく来てくださいました。」
「どうか特別なお力で、この世界を救ってくだされ!」
みんな私におじぎをして、そんなことを言っている。
「えっと……。私が聖女……なんですか?」
「はい、われわれが異世界から魔法でお呼びしたのです。」
「う、うそ……!」
つまりここは私がいた世界とは、別の世界ってこと?
しかも聖女だとか、世界を救うとか、大好きな『せいまほ』の始まりとそっくり。
とまどいながら、まわりをよく見てみる。
そしておじいさんたちの奥にいた人の顔を見た瞬間(しゅんかん)、石みたいにかたまってしまった。
「ア、アルフ様……!?」
そう、そこにいたのは私の大好きなアルフ様だったから。
何十回も何百回もイラストやグッズを見てきた私が、見間違(まちが)えるはずなんてない。
「や、やっぱり夢(ゆめ)だよね……。あれ、でも痛い……?」
両方のほっぺをきつくつねってみても、すごく痛い。
何度、目をこすってみても、アルフ様はそこにいる。
「これって現実なの……!?」
そう気づいた私は立ち上がり、全速力でまっすぐに走りだしていた。
「アルフ様っ!」
アルフ様の前に行って、立ち止まる。
近くで見ると、本物はびっくりするくらいにかっこいい。
髪(かみ)の毛はサラサラで、すっとした鼻は高くて、くちびるもきれいなかたち。
銀色のまつげはすっごく長くて、ふたつの目は宝石みたいにキラキラしてる。
見つめているだけで泣きそうになって、胸(むね)がいっぱいになっていく。
「あの、アルフ様、大好きです! 本当に本当に、大好きなんです!」
もう気持ちをおさえきれなくなって、私は大きな声でさけんでいた。
みんなが見ているとか、アルフ様とは初対面(しょたいめん)なのにとか、もう関係なかった。
「…………は?」
「あっ、私は佐藤リカっていいます! はじめまして!」
アルフ様はなんだこいつ、って冷(さ)めた顔で私を見てる。
こういう冷たいところも小説のとおりで、ドキドキしちゃう。
うるさい心臓(しんぞう)のあたりを手でおさえていた私は、ハッとした。
「アルフ様がいる異世界、それに聖女って……。まさか私が『せいまほ』のヒロインになったとか……?」
アルフ様に会いたいって強く願ったことで、神様がかなえてくれたのかもしれない。
そうとなれば、私がやることはもう決まっている。
「私、大好きなアルフ様のために、世界でもなんでも救ってみせます!」
大きな声で宣言(せんげん)すると、後ろでおじいさんたちが「おお!」「さすがは聖女様じゃ。」とよろこんでいる声が聞こえてくる。
これからは聖女として、アルフ様がいる、この世界のピンチを救わなきゃ。
大好きで大切な推しには、安全に平和に幸せにくらしてもらいたい。
「いきなりなんなんだ。おまえみたいなやつ、俺は聖女とは認(みと)めないからな。」
「はい! 認めてもらえるまでがんばります!」
「はあ……。勝手にしろ。」
やっぱり冷たいけれど、そんなところも好き。
そう伝えると、ドン引きした顔をされた。
そんな顔もかっこいいと言えば、「もうだまれ。」とおこられちゃった。でも大好き!

























